おときち

かくしごとのおときちのレビュー・感想・評価

かくしごと(2020年製作のアニメ)
3.8
エンディングで大滝詠一の「君は天然色」が流れるアニメがあるとは。
そしてこれがピタリとハマっている。

『からかい上手の高木さん』の高木さん演じた高橋李依からたどり着いた作品。

「かくしごと」は「描く仕事」で「隠し事」。
下ネタギャグ漫画がヒットしたこともある漫画家、後藤可久士(CV:神谷浩史)。自身が漫画家であることが娘の姫(CV:高橋李依)に知られたら、娘から嫌われる、さらには娘がいじめられるのでは、という(強迫観念にも近い)心配から姫には自分が漫画家であることを隠し、サラリーマンであることを演じる。
姫は姫で父親が職業を偽っていることには全く気づかず。
これをベースにすれ違いコントみたいなコメディが続いていく。
そして時折、成長し18歳となった姫のエピソードが挿入され、ややシリアスな雰囲気も漂わせるのだが…。


テンポ良く、コメディとシリアスのバランスもちょうどいい。漫画家や編集のあるあるエピソードも面白い。
画もキレイだし、演技も良い。高橋李依、ちゃんと10歳と18歳で演じ分けてる(私が好きなだけで採点甘い?)。神谷浩史も花江夏樹もみんな上手い。花江夏樹は『鬼滅の刃』より本作とか『うらみちお兄さん』のような作品の方が個人的には好き。


永井博や鈴木英人のようなテイストと鎌倉は似合う。
オープニングやエンディングも画・音楽が良く、飛ばさず毎回ちゃんと観ていた。
最終回が少しだけ詰め込んだ感がある気がしたけど、良いラストだったし初回から最終回まで楽しく観ることができた。

劇場編集版も観てみようと思う。
原作コミックも買ってみようかしら。
いやーしかし、高橋李依に佐倉綾音と一体誰得だよと。私か。
安野希世乃が演じる羅砂ちゃん好きでした。
後藤親子とアシスタントたちの距離感もなんか良かったなぁ。