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映像研には手を出すな!のしおえもんGoGoのレビュー・感想・評価

映像研には手を出すな!(2020年製作のアニメ)
4.7
アニメに限らず何かを創作することのすばらしさや情熱があふれている。
何も創作しない私でも、山の中に基地を作ってた子供の頃を思い出す。イマジネーションがあれば日常が楽しくなるよね。

何か好きなことに情熱を傾ける系の作品は多いけれど、この作品を一つ上のレベルに押し上げているのが金森氏の存在だろう。
超リアリストのプロデューサーという役割でありながら、彼女の言動や表情の端々にクリエイター二人へのリスペクトがあふれていて、ディテールにこだわったり、気分屋だったり、頑固だったりするクリエイター陣に対しる理解が深く、うまく手綱を握っている。
ただ好きでこだわりがあるだけではアニメは作れない。でも”好き”が無いと始まらない。そのバランスを取れる金森氏の人物造形は本当に素晴らしいし、視聴者の理解も深めてくれる。
予算委員会で初めて短い動画を公開し終えた後に改善点を話し合う二人の横で微笑んでいる金森氏の表情にグッときた。

またさすがにアニメ制作の話だけあって作画がものすごくキレイ。
私は全く絵を描かないし、普段アニメを見ていても完成形をそのまま見てるので、絵が上手いとか作画がすごい事が理解できない。例えば影が描かれている事自体に気づかない。影がある状態をそのまま見てしまうから。
だから逆にイマジネーションバージョンの鉛筆のスケッチに水彩で色づいているアニメを見たときに、なんて「絵が上手いんだ」という事に感動した。

サイドキャラもとても良い。特に生徒会で金森氏とバチバチにやり合う人と、音響の百目鬼さんが好き。

デフォルメされたキャラで避けてる人がいたらとても勿体ないと思う。
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