他人の記憶を改ざん可能な超能力者の物語。
でも、その超能力を使って世界を相手取ったりはせず、
スケール感は結構こぢんまりと、数人の中の争いに終始する。
本作の原作漫画は「インセプション」より何年も前に登場しており、恐れ入る。それぞれの記憶改変能力者は自分の記憶の核(ヤマ)を守る防壁(タニ)を備えている訓練を受けているなど、「インセプション」との共通点が散見される。
更に系譜を辿ると、１９８４年には「ニューロマンサー」という小説があるようで、どうやらこれが元祖サイバーパンクらしく他人の電脳にハッキングするというアイデアが登場している。
この「ニューロマンサー」の直下として「マトリックス」「JM」「攻殻機動隊」「サイバーパンク２０７７」「ニンジャスレイヤー」などがあり、それらでは記憶の核を守る防壁はICE・攻性防壁と呼ばれており、本作との共通点が少し垣間見れるのがおもしろい。
本作やインセプションに興味がある人は、サイバーパンクの世界に触れてみても良いかもしれない
