森崎東、新藤兼人、野村芳太郎、佐藤勝というなんだかすごい製作陣によるＴＶドラマで、堅実な作り。
中谷昇の紙一重の芝居がなにより印象深いが、田中邦衛の意外な役が結構恐い。
家を売って⁉︎自費で捜査してる人らによる決め付けの取り調べといい、欲しい証言になるまで何度も面通しするとか、もう「昭和の警察」に目をつけられたら、反証があろうが、立証が破綻してようが、逃げられない、という松本清張的展開なのだけど、反面、後半は、どちらか一方に肩入れし過ぎていない部分もあったのが意外でもあった。
ナレーションで進めドキュメンタリーっぽさを持たせていたからかな、捜査側は、かなり感情まで描いてはいるんだけど。
この流れだと、明石警部補に、特命で捜査させたり、「帝銀事件と７３１は関係なくなった」って、山村刑事部長がいちばん真相を知ってることにならないのかな。
