Kapporiya49

DEVS/デヴスのKapporiya49のレビュー・感想・評価

DEVS/デヴス(2020年製作のドラマ)
4.2
テーマはずばり自由意志と決定論。
こんないくらでも難しくなりそうな哲学的命題を、よくもこんなに面白くスリリングなミステリーにしたもんだなと関心した。

正直、作品内で語られる説の意味の半分も理解していないと思うが、ソレを知り、ソコに行き着いてしまった人たちはどう反応するのか?についてはかなり考え抜かれ描かれていたと思う。
最終回、リンドン (少年が演じてるとずっと思ってたが女優さんだった!) がダムの上で "Fuckin' Great !"と痛感するシーンはその白眉だった。

アレックス ガーランド作品常連の主役ソノヤ ミズノさんはじめ、とにかく主要キャラ7人くらいの顔面力がものすごい。美醜の問題などではなく、役者の顔の表現力って凄まじいなと久しぶりに確認させられた作品かもしれない。
特にテック企業アマヤの社長を演じるニック オファーマンのめっちゃ悪役ヅラなのに壮絶に悲しいというバランスの顔のアップが印象的。最終回の最後のアップのシーンも強烈だった。

SFだけどSFっぽくない描写はアレックス ガーランドならではなのかな。
マルチバース的な表現も、いかにもSFではなく、日常描写を踏まえてそう描くか!というフレッシュさを感じた。
Kapporiya49

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