誰かの傍観者でいるよりも、自らを語る青山は誰よりも魅力的だ。誰かの人生の一部になれたのであれば、それは確かに素晴らしいことだと思う。毎日覗いているSNSだって、誰かの一部に触れたくて、誰かの記憶に残りたくて、毎日、手のひらの上で何かが蠢いている。でも、それは自分の目の前に広がる暗闇から目を逸らしたいだけなのかもしれない。心に余裕が無いと感じられないものがあるかもしれないけど、心を決めないと自分は語れない。
ゴッドファーザーの葬儀屋のように悪の力を借りたくなる時がある。specの当麻紗綾のように超能力者を呼び出す力が欲しくなる時がある。まぁ、ジェイソン・ボーンかジェームス・ボンドでも良いけど無敵になりたい時がある。そんな時、無敵の暴力は魅力的だし、そんな人をアニキと呼びたくなる。「寂しい時、口ん中に入れておくんだ。紛れるから」と渡してくれた飴。そうだな、無敵の飴をくれるアニキが欲しかったんだ。せめて、美味しいタコ・コーヒーが淹れられるようになろうと思う。
