ザ・胸クソの代名詞となる作品。
原作は未読だが、WOWOWドラマは原作に忠実とのこと。
これはもう娘を持つ親としてはやりきれない。
視聴するにはそれなりの覚悟を持って臨んだほうがいい。
序盤から筆舌に尽くしがたい少年Aの極悪非道な行いに、吐き気すら伴う嫌悪感を感じる。
この役、よく市川理矩くんは受けたなぁ。一視聴者である自分が、ドラマであることを忘れて本当に彼に殺意を抱きそうだったよ。
世の中のドラマ・映画・小説なんかのエンタメ作品は圧倒的に勧善懲悪が多い。それらの作品は、どれだけ主人公がピンチに陥っても、最後には落ち着くところに落ち着くものだ。
でもこのドラマは、そんな理想論や性善説なんて吹き飛ばして、どうしようもなく不条理な現実だけを突きつけてくる。
そしてその現実とはドラマの中の話ではなく、間違いなく私達が今生きているこの国のそれなのである。
人を殺しても許される人とそうでない人のとの違いは？
警察は弱きものを守るのではなく法を守る者。
観終えたあとも色んなことを考えさせられる作品。
