このレビューはネタバレを含みます
WOWOWにおける東野圭吾作品は間違いないのでとりあえず視聴した。
ボリュームがありすぎて1話見たあと、6話もあるけど絶対失速する…と思ったものの、そんなことはなくどんどん引き込まれた。それどころかこんなにメッセージ性を含んでいたとは……流石は東野圭吾。
4話目の箸の持ち方のシーンが特に引き込まれた。「そっか、こんなに悪いことをしてる人でも、確かに根はいいかもしれないし、育ちが悪いだけだったんだ…」と一瞬思ってしまった気持ちを返して欲しい。
…と思ったけど、なんだかんだ育ちによって形成された人格だし、"ケーキの切れない非行少年たち"のように善悪がつかないだけなんだろうなと再び同情。
まぁ正直善悪なんていうけど、刑法なんて地球で暮らすために設けられたルールなだけであって、守らない人の気持ちも正直わかる。私は周りが傷ついてたら悲しいので気をつかうけど、別にどうでもよかったらどうでも良いだろう。
最後のテーマ、
犯罪者を殺すと罪に問われるが、
警察は犯罪者を殺しても罪に問われない。
当たり前すぎて考えたこともなかったが、確かに死刑以外で人を殺める行為が認められるっておかしい。警察に罪を償って欲しいというより、何か矛盾してる気がする。
話は変わるけど、最近ハンムラビ法典について考えることがある。
昔習った時には、"目には目を…"なんて、残酷法だな…と思ったけど、
やられたことに対して、それ以上の行動を取るから「仕返し」なのであって、
やられたことと同じ仕打ちを受けさせるだけのハンムラビ法典は、とても理性的な法だと考えるようになった。
この作品を観て改めてそう感じた。