サセナッフ

ザ・サーペントのサセナッフのレビュー・感想・評価

ザ・サーペント(2021年製作のドラマ)
4.3
凄く惹きこまれた。他の並走しているドラマも一旦中断してこちらに集中するほど。最後は一気見した。実話ってどんな小説より説得力がある。時間軸が行ったり来たりする手法は「This is us」や「ファイヤーフライ通り」でも見たが混乱しない。むしろ事件を際立たせていた。手口はシンプルで70年代だから通用するとも言えるが今でも十分通用するのでは。海外先で酒が入り開放的になる。そこで同胞に会えば心を許したりスキが出来たりする。そのあたりを上手くつけば今でも十分起きる可能性がある。今でもそうかもしれないが各国の大使館同士の横の連携はないだろうし、大使館に勤務する外交官は出世や世間体、自分の省内の立ち位置もあるだろうから自分の職務以外は立ち入らない。アジアの途上国なら賄賂や口利きは日常茶飯事だろう。そういう難しい環境の中で最後までソブラジを追い詰めたオランダ大使館のヘルマンの執念は目を見張るものがあった。最後の登場人物の近況と実物写真が流れ、ほっとしたり驚いたりとても印象的だった。帰国できなかった若者達に鎮魂の祈りを捧げたい。
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