トトCINEMAライフ

ロング・ナイト 沈黙的真相のトトCINEMAライフのレビュー・感想・評価

ロング・ナイト 沈黙的真相(2020年製作のドラマ)
3.5
日本のドラマが陳腐で形骸化…どんな表情の時にも目をパッチリばかり気にしてる女優。
顔芸としか言えない、それしか見どころがない…両者共に大げさでマヌケな歌舞伎。時代劇ならまだしも、「そんなのねぇよ!」と言いたくなる生ぬるい現代劇はレベルが低い。
それでも、民族的に顔は殆ど変わらない韓国ドラマ・中国ドラマの吹き替え版は違和感があり、意地になって見なかった。

しかし、見ると国の衰退と同じで「10年遅れ」と言われた両国に差を付けられていた。小細工無しに、脚本や演技やキャスティングが特に派手や上手いのではなく、ミステリーはミステリーらしく、サスペンスはサスペンスらしくやってるだけ。白々しい演出は無い。

このドラマも猟奇的ではないが、インパクトのある事件から謎が謎を呼び、ブルース・リーが齢を重ねたかのような主人公の刑事が無口で無骨だが冴えていて魅力的。
チームや関係者のキャスティングも良い。

ミステリードラマは、複雑過ぎても分かり難さが先に立ち面白くない。人数が多すぎても、無駄に疑わしくて疲れる…大きめのピースがパズルを少しずつ埋める…このドラマは、その点伏線になる回想シーンを丁寧に回収するから、勘の冴えた主人公が滑稽に見えない。

追記…第12回の最終回を見終えました。大まかには11話から、パズルのピースをはめ込むように物語は種明かしをしていくが、そこは単なるトリック的なものではなく、まさに命懸けの計画決行により「相手がどんなに大きな権力を持ち、狡猾でも決して諦めず、大罪は事実を白日の下に晒し、その代償を払わさせねばならない」という強いメッセージ性が込められていた。簡単には使いたくない、まさに(骨太の社会派ドラマ)であった。

実際は、日本も中国も現実の方が実に腐敗してるのが現実だが、罪を更なる罪で隠蔽する。嘘を更なる大嘘で無かった事にする社会にはもう、ウンザリだ…それには、私たちが声を上げ注視して行動しなけばならない。