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きみが心に棲みついたのHolyのレビュー・感想・評価

きみが心に棲みついた(2018年製作のドラマ)
5.0
語り切れないほど大好きなドラマです。

唯一不満があるとすればサブタイトルが酷すぎると思います(笑)

【6/25追記】
わたし定時で帰りますの最終回を見て、やっぱり私にはきみ棲みしかないと思ってしまいました。このドラマで向井さんのファンになり、定時のドラマも見ましたが途中からすごく辛かったです。それはきっと自分が「普通」からズレているから。ありふれた普通をテーマに描いた定時はあまりに眩しすぎたのかもしれません。

当たり前の幸せ、当たり前の愛情…そんな普通が普通に存在していないのがきみが心に棲みついたです。今日子も星名も生まれながらに恵まれなかっただけで、何も悪いことはしてない。なのに学校ではいじめられ、家に居場所すらない子供時代。一般的に見たら普通じゃない過去があっても真っ直ぐに向き合ってくれた堀田さん、吉崎さん、八木さん。そして、最終回では星名の心を抱きしめてあげた今日子。

私はこのドラマに生まれて初めて希望と愛を感じたんです。普通じゃなくても生きていける。理解してくれる人はいる。普通じゃなくたっていいって。
人に言ったってわからないだろうけど自分はきみ棲みに救われました。

みんな当たり前に家族がいたり、友達がいたり、健康体があるように言うけどそれは全部恵まれているだけです。心身ともに健康じゃなきゃダメなんて、気軽に言わないで。このドラマでは、他のドラマと比べてそういう根底に根付いた当たり前の概念がほぼ無いに等しいです。

セリフでいい人の吉崎は「ぬるーく普通に幸せに生きてこれたから」「恵まれた世界で順調に生きてこれたから」という言葉があるくらいこの作品は〈普通じゃない側〉に寄った作品だと思います。
恵まれた人間に普通じゃない人の気持ちなんて分かるわけない。
そんな少数派向けの作品売れるわけないのに、このドラマは世に出て、ちょっとは、ほんのちょっとは理解してくれる人が増えたかも。
だから、意味はあったと思う。作ってくれて本当にありがとうございました。

今日子も星名も頼れる家族も友達もいないけど誰にも愚痴を言わず、たった1人で生きてきた。人だからダメなところも当然あるけど私は尊敬しています。
特に今日子ちゃんのような生き方をしたいです。今日子ちゃんは憧れです。

今でも毎日DVDを見るし頭の中で思い浮かべるほど、大好きな大好きな、私の生きる全てです。

最後に一番好きなセリフは吉崎さんの「ごめんね、今日しんどかったでしょ」です。もしこの言葉を幼少期かけてくれる人がいたら今日子も星名も今苦しんでる人達はもう少しだけ救われたはず。いじめや似た境遇を描こうとするとどこかエゴが出てしまうけど、このドラマ(原作)はそういうのなしに一番辛い人が泣いちゃうくらい嬉しい言葉を分かってることに感動しました。世の中捨てたもんじゃないと心から思いました。あれから1年経ってしまいましたがきみ棲みを忘れず、頑張っていきたいです。
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