HALOというゲームには関心や思い入れがないため、スピルバーグ制作に興味を惹かれて鑑賞した。彼の作品は旧約聖書を背景にしているケースが多いが、本作も『レイダース失われたアーク』のように、アークをメタファーにしたような謎の装置HALOを巡る旅である。
そこにUNSCと宗教連合コヴェナントとの戦争を描いており、これも聖書にちなんだ宗教戦争の一環である。敵の宗教連合は爬虫類のような醜い風貌にしているのもスピルバーグ流の皮肉に感じた。
UNSCの最強兵士スパルタンがまた強い。4人いるのは黙示録の四騎士になぞらえているのではと思う。いかにも聖書的だ。
バッタバッタと爬虫類を駆除していくが、女性兵士カイが自我に目覚め、感性を大切にするのは非常にポリティカルなメッセージがある。リベラルが好む“Woke(意識高い系~)”という設定じゃないかな。
本作のヒロイン女子はなぜアジア系(ハングルを話していたような…)のあまり魅力的なルックじゃない子を選んだのかがずっと謎だったが、ポリコレ的な意味もあったのか。ただ、最後のほうの活躍を見てたら、ヒロイン役も違和感がなくなってきたけども。
原作がどうであろうとスピルバーグならば自分の思いのままに設定を変えていくワガママさがあるからね。
ちょっとCGはイマイチだったが、なんだかんだで楽しめたので、すかさずシーズン2を見るつもり。次作のほうがアメリカでも好評なため、期待したい。