リミテッドシリーズかと思いきやだよ。90年代もの。前途有望女子サッカーチーム。全国試合に向かう飛行機が墜落、親御死亡、火の手が迫り助けられないと見捨てた同級生が自力で脱出、声の優劣支配運を逃すとミザリー状態等を経てのサバイバーの25年後と交互に描いてる話で1秒前の判断が後に非常に影響するので、波風立てずことなかれ主義かヒーローになるか、頼れる存在の取捨選択に鬼気迫る何かを感じる。ショックから遭難中せめてもの楽しさを得ようと同級生の死体後ろにあるけど笑い話した後一応弔ったりはまぁいいよ、いいとしてなんか内容にそぐわないような変な映像や言動がたまに挟まれる気味の悪さ。新鮮な感情の上下で流す涙、やさぐれた大人になり流す涙、どちらも胸に迫る。
ボーイズクラブもといガールズクラブの楽しい面、加害面の描写がうまい。ガールズの中にいる少数派のボーイズの立ち回りも肩身の狭さをちゃんと感じる。女のねっちょりした嫌さじゃなくあっさり嫌な感じ。数日の移動準備のせいでまさか墜落して森の中でショートパンツ履いてるの気の毒すぎる。まぁ年頃だしメイクはしっかりしてんなぁ…と思うけど(でもちゃんとメイクするシーンがある)、生理も来るし身体特に膝が黒ずんでて脇毛までしっかり生えてるの見せてくれるのは良いと思う。ふつうにレズビアンが出てくるしそれに対して存在意義とかをもたせてないのは好感を持つがメインは異性愛かな。でも中年レズビアンカップルに子供がいる設定で、今まであまり見なかった描写があった。吹替で見てたけど子供の頃は女言葉あまり使わない感じがいい。「うそつき！」じゃなくて「うそつけ！」って言うこの洋画での驚き。
キャラクターはみな個性的で面白い。けどミスティーに恨みでもあるんか？の高解像度。きらびやかな皆と並んでいたい、自分は役に立つ、みんなに必要とされたい、あそこにいる誰もが同じように重なる部分はあるだろうに、その描き方が一番意地が悪く誰もが一度やっては後悔し脳内に押し込んどくようなひとつひとつの言動をピックアップしていくので生易しさが全くない。個人的にはショーナが一番怖い。娘に相互確証破壊で脅迫し、「時間が経っても自転車に乗れるようなもの」と話すシーンが怖い。ロッティーとジャッキーがすき。そもそもジャッキーの顔がタイプなのもあるけど、すきな映画やなりたい映画キャラメモがかわいすぎる。『タイタニック』『クルーレス』『パルプフィクション』『スクリーム』とイケてて可憐でそして強い女になりたいんだよね。これ見よがしにリーダーの風格を誇示するためにジャケット着てたりね。ナタリーは一番反骨もフェミニズム精神も強い、何年経ってもナタリーが自分を見かけや過去で判断されてると思った瞬間すべてを絶つせいで必要なコミュニケーションが一切とれていないところが完全に欠陥で投げた言葉が自分にもアダになって返ってくるの悲しいな。あんなクールで悪い意味で浮世離れしつつかっこいいのに。
大人ミスティー役はクリスティーナリッチなので『アダムスファミリー』好きな人は見たら良いのでは。あとジャッキー役の子は『ミスペレグリン～』の子で、ナタリー役の子は『プロスペクト』の子、ロッティは『マッドマックス FR』のフラジールと今後活躍が期待される新鋭たち。次のシーズンも見るよ～
