2021年日本放送ドラマで面白かった順位:1/5👑
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
これはすごく面白かったなー。
坂元裕二さんの作品ってどれもそうなんだけど、日常を大袈裟にするのがうまいよね。
今回だって、結局「3人の元夫たちは今でも別れた奥さんが大好き」っていうだけだからね。
そんな彼らととわ子(松たか子)の他愛もない日々を描いているのみで、ものすんごいロマンチックだったり、ドラスティックだったりってことは、あまりなかったかも。
まあ、唐突すぎることはいくつかあったけどね。
かごめ(市川実日子)はいきなり亡くなってるし、大史(オダギリジョー)はしれっといなくなってるし、最終回で母親の恋人(風吹ジュン)がポッと出てくるし。
それらがまたいいスパイスだったりもするんだけど、そういうの全部ひっくるめて、このドラマがこんなに面白いと思ったのは、やっぱり神がかったセリフに表れる「共感度」の高さかなー。
比喩や例えにおいて、みんなが「そうそう、そういうことある!」ってわかるような、最大公約数的なところを突いてくるのがうまいのよ。
そのセリフの掛け合いだけで、強く引き込まれちゃうんだよなー。
ほーんと、このドラマだけ、セリフを毎話メモっちゃうぐらい(笑)
元夫たちも、人間誰しもそういう部分あるよねっていう性格をうまく3人に分割したと思ってる。
真っ当そうに見えて何も言っていない八作(松田龍平)
器の小ささが溢れ出ちゃってる鹿太郎(角田晃広)。
世間のいろんなことに文句垂れちゃう慎森(岡田将生)。
僕は慎森のキャラが一番好きだったなー。
みんなが当たり前のようにやってることに疑問を感じては、ブーブー言ってるんだけど、ひねくれているように見えて一番素直かなって。
彼のセリフを聞いてるとさ、「全体会みたいに、上の人が状況知りたいがためだけに、現場みんな集められるの意味あります?」って、メッチャ脳内再生されるんだよね(笑)
あと、そんな3人に惹かれる女性たちがふらって登場するのも面白かった。
八作の親友の恋人である早良(石橋静河)。
鹿太郎が出会う不倫中の女優、美怜(瀧内公実)。
慎森の滞在しているホテルで清掃員として働く翼(石橋菜津美)。
とわ子を追いかけつつ、急に出てきた魅力的な女性にみんなよそ見しちゃって。
結局、グサリとくるセリフと共に、全員フラれちゃったけどね(笑)
でも、第6話であった男性陣へのダメ出しのエピソードが、一番笑えると共に、自分の中にもあるかもとヒヤッとしたかも(笑)
毎週、セリフを聞くのととわ子のオシャレが本当に楽しみなドラマだった。
以下、推したいセリフたち。
慎森「僕が心配するのは、シャンプーしてるときの背後と、おにぎり出すときに海苔が破れないかだけです」
とわ子「人生に失敗はあったって、失敗した人生なんてないと思います」
翼「ロマンチスト最悪。そういう人ってロマンはごはんだと思ってるんですよ。でも、ロマンはスパイスなんですよね。主食じゃないんだなあ」
美怜「はい出た、言い訳の第1位。言いたいことの半分も言えなかった」
翼「言えたことですよ。言えたことだけが気持ちなんですよ」
早良「どこを好きだったか教えるときは、もうその恋を片付けるって決めたときだよ。せっかく自分だけが見つけた秘密だったんだから」