ジャッキーケン

メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

4.6
イーストタウンと呼ばれる田舎町で起きたティーン殺害事件、熟女好きには堪らない魅力を兼ね備えたケイトウィンスレット演じる警官が事件を追及し予想もしないラストへと向かっていく骨太HBOドラマ

1話の殺されるティーンが若くして産んだ赤子とその孫を快く思わない父親との関係、相手の男は他の女とくっ付くクズ男
そんな良いことしか起きてほしくない絶望ティーンが何者かに殺されるまでが鬱

ケイトウィンスレットがまた複雑な家庭環境にあるんだよね。夫と離婚し、孫の親権を巡ってトラブってるし、一年前の失踪事件におけるその母親との確執、満遍ない

失踪事件が一向に解決に向かわず一人また一人と失踪者が増えていくまさに「マインドハンター」シーズン2のようで作品の圧迫感が襲ってくる

4話がすげぇ回なんだよな
犯人の尻尾を掴んでからの超緊張感に満ちた攻防、あからさまな死亡フラグにちゃんとケリをつける製作陣、一つの事件解決から生まれるさらなる謎

そして最終話
エグすぎて今年ベスト級の神回
真犯人にここまで「逮捕だけはやめてくれ!!!!!」って思うほど今までのミステリーでは味わったことない真逆の感情に押しつぶされる

犯人を逮捕する
正義を下す当たり前をこの真犯人だけは法を下さないでくれと懇願するレベル
そんな警官として当たり前のことに対する代償。逮捕という名の引き金で誰かの人生を崩壊させる。警察官って俺らが思ってる以上の人生へ左右させる責任を背負ってる
マイアミのバッドボーイズは別だけどよ

めっちゃ鬱展開しかないみたいな書き方をしてるけど結構抜けた笑いなんかもあって見やすい。浮気を告白するシーンとかめっちゃ笑えたし、ヘレンおばあちゃんめっちゃ好きだわ、あのおばあちゃん好感度しか湧かん

今年最高評価を得たドラマであるのは間違いない傑作