かなり良かった。好きな人を自由に心から愛したい。そんな若い人々のもがきにヒンドゥーとイスラームの対立が目まぐるしく重なりあってとても濃い内容。そして所々に流れるウルドゥーの詩や音楽が美しい。
成績優秀な女子大生ラタが素朴かつ聡明なのが魅力的。ヒンドゥーの彼女が同級生のムスリム青年と恋に落ちる様子は情熱的な一方で危うさがある。なぜならラタの花婿探しに夢中な母や異教徒同士のカップルは言語道断という風潮が障壁になってしまっているから。
もう一人の主人公、政治家のご子息マーン君。彼もヒンドゥーで、ムスリムの美しき情婦サイーダに首ったけ…もうサイーダ役のタッブーが本当に優雅なのよね 歳を重ねることがこんなにも人を美しく見せるのかと驚嘆する。
歳の差&異教徒&情婦と客の関係という設定がかなり劇的だ。
幸せな結末を迎える人もいれば苦い結末を迎える人もいて、まあ世の中ってそんなものよね。もう少し時間を置いてまた観よう。
