犬里

シークレット・インべージョンの犬里のレビュー・感想・評価

3.8
「ニック・フューリーの物語」としてはスパイ物として上手くまとまっていてかなり良かった。
全盛期よりは歳を重ねたヒーローの悲哀が描かれるのだけれど、フューリーはスパイなので歳を重ねてもなお活躍できるんだね……なので、同じようなテーマの描写があった「ホーク・アイ」ほど暗さ・悲しさを感じない、しかし重厚なストーリーになっていて、楽しめた。
MCUのタイムライン上としては中途半端なところで終わってるので、この続きが「マーベルズ」になるのかしら?キャロルさんも帰ってくるし、フューリーも出てくるみたいだし。

AIによるオープニングも、賛否両論あるだろうな……とは思いつつ、純粋に作品を楽しむ視聴者目線としては、実態の掴めないスクラルの侵略の怖さ・人間のようで人間ではない存在の不気味さを描いていて、非常に良い表現だと感じた。よく見ると顔がいっぱいついてる顔とか、ぱっと見人に見えるけどよく見ると人じゃないとか、気味悪くてすごく美しい。
「スーパースクラル」も、コミックスのイメージを上手く実写に落とし込んだ感じの表現になっていて良かった。コミックスのスーパースクラルをあのまま出したら荒唐無稽すぎるけど、ラストバトルの雰囲気は結構好き。

しかしMI6のファルスワース女史、かっこよすぎるな!?ファーストアベンジャーのハウリング・コマンドーに参加していたファルスワース(ジェームズ・モンゴメリー・ファルスワース/コミックスではWW1のヒーローであるユニオン・ジャック)の子孫かもね?みたいな裏設定があるかもなんですね。
ファルスワース姓であることはマーベルの世界では大きな意味を持つんですよ。ここからユニオン・ジャックやスピット・ファイアのMCUデビューに繋がってくれたら、インベーダーズのファンとしてはとても嬉しい。
犬里

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