翻弄。
学生時代に過失致死で数年刑務所に服役した後、やっと平穏な生活を取り戻した主人公。仮出所時に一目惚れした女性と再会し結婚。子供が生まれるということで幸せを手にしたと思えた矢先、妻の浮気現場動画がメールで送られてくる。更にその相手らしき男が他殺死体で発見され、動機もあり前科もある彼が疑われる。（あらすじより）
タイトルの「イノセント」（innocent）って、「無罪の、潔白な、(～を)犯していないで、汚れのない、純潔な・・・」と言う意味なので、いろいろあっても最後は主人公無実で、まぁまぁハッピーエンド？と思わせておいての、実は・・って奴か？
と、オリオル・パウロ監督作品を楽しむための心の準備を万端にしての鑑賞。
ストーリーは良いバランスで驚きと裏切りを重ねつつ、しっかりと疑問点には答えながらラストへ向かっていく。しかしながら、予想はしていたものの、まぁ、ひねって、ひねって、まだひねるという強引とも言える粘り腰は期待値以上。
この作品の主人公は実質3人で、過失致死の前科があるマットと妻のオリビア、そして捜査を担当する女刑事ロレナ。
物語の中核をなす妻の過去が○○○で、この過去を受け止める（≒対抗する）ことができる男としてマットを前科者にしたのではないだろうかと思えるぐらい。また、複雑な事件のため、仕事に情熱を捧げてきた捜査能力のある刑事の登場も必然か？
真犯人は意外だけど、黒幕はなんとなく。
サスペンス好きの方にオススメ。
（ただし、家族鑑賞は不向きです）
