hi

サイレン シーズン2のhiのレビュー・感想・評価

サイレン シーズン2(2019年製作のドラマ)
4.3
新しいリトルマーメイドの映像が公開されて人魚への注目が再び集まる今、もっと評価されてほしいのがこのドラマだ。

シーズン2では、人魚たちが漁獲量の増加により食料が採れず飢え、海底石油掘削機による音響攻撃を受ける。
苦難の末に続々と上陸してしまう人魚たちに対し、リンは群れのリーダー性を発揮していく。
すっかり人間社会に溶け込むリン。微笑ましくもあり、一方同胞から拒絶される彼女を見るのが悲しい。

すっかりリンの歌声の虜となったベンが、何度も無茶をしでかす。
ベンの言動は見ていてヒヤヒヤするものの、絆の深まったベンとマディとリンの関係は、3人一緒に次の段階へ進展する。
この手の三角関係への移行は見飽きていたところなので、本作では3人の関係が一緒に変わっていくのがすごく良かった。
ただ、リンの歌声の影響がマディに悪影響をもたらすのが見ていて辛い。

ザンダーはザンダーで単独で不穏な動きをするが、何も実らなくて(なんなら利用されてて)かわいそうになってくる。
彼の立ち位置、常に視聴者のヘイトを買う立ち回りをさせられていて、なんだか同情してしまうな。

マディの母親の帰還や、ザンダーに近づく軍のスパイ、そして町の人魚伝説を取材しにきた記者、魚網に引っかかった人間の死体、……ブリストル・コーヴの町の波乱は落ち着かない。
石油掘削編が落ち着いたところで、ベンの母の病や、軍の研究に協力するリン、陸の生活を選んだ人魚たちのコミュニティなど、新しいフェーズへ物語が進む。

そしてシーズン2のクライマックスはリンの体外受精。
海の水質悪化により人魚たちは不妊となり、軍とコミュニティの協力を得て手術を行う。
しかし案の定、人魚であるリンとその子どもたちはより大きな陰謀へ巻き込まれる。
最終回はガラッと空気が変わってしまうほどの変化が起き…………

え?と驚く結末。このドラマでそう来たか〜〜〜と面食らってしまった。
このくだりがシーズン3で活きてくるのか、この最終話だけの演出なのかは分からないが、個人的にすごくびっくりしたので、何かしら展開のトリガーであってほしいと思う。
hi

hi