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相棒 season 20のtubameのレビュー・感想・評価

相棒 season 20(2021年製作のドラマ)
3.7
毎年観ている長寿ドラマ。警視庁の陸の孤島・特命係の活躍を描く20年目のシーズン。


初回から3週に渡って前シーズンの続きの話が放送されたのはかなり面食らったが、それ以降は比較的安定していたかなと。準レギュラーだった米沢守がゲストとして登場し、特命係との懐かしい絡みが観れたのが嬉しかった。卒業したシーズンは話の都合か凄くよそよそしくて寂しかったけど、それ以前の関係性ぽく見えたのも良かった。


しかし本シーズンの最大のトピックは、やはり7年に渡って右京の相棒を演じた冠城亘(反町隆史)の卒業だろう。
思い出したように【人材の墓場】と言われ、重々しく終わったシーズンの後に颯爽と登場した冠城は相棒の世界に彩りと新鮮な空気を加えてくれた。
飄々とした掴み所のない言動、右京と対等に渡り合うクレバーで堂々とした態度、スマートかつ華やかな立ち振舞い、かつ茶目っ気もたっぷりという、唯一無二の相棒は、若い頃のヒット作のイメージが強かった反町隆史その人の魅力も再発見させてくれるものだった。


そして、誰もが嫌がった特命係を面白がり、嬉々として住み着いた冠城の存在は、右京にとっても拠り所だったのではないかと思う。最終回、突然訪れた別れと右京との寂しいやり取りを観ていたら、こちらまで突然大きな悲しみに襲われて気が付いたら涙が…。過去3人の相棒の卒業を見送ったけどこんなに辛いのは初めてだった。気が付いたら冠城亘が大好きになってたんだよなあ。でも同時に、冠城が離れるのも納得できる結末だったと思う。


今後ゲストキャラとして彼の姿を観れる日を信じて、シリーズを見続けたい。
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