YasujiOshiba

リーシーの物語のYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

リーシーの物語(2021年製作のドラマ)
-
林檎TV。観始めた。まだ2話。少しずつ面白くなってきた。ある意味でグリーフワークなんだけど、そこからどれだけ踏み込んで行けるか。

3/20
もう一つのテーマはたぶん、「物語あるいはファンタジー」と「現実」の閾。そんな「あわい」の空間が物語られ、映像化されてゆく。あわいのむこうにかすかにリアルなものが立ち上がって来る。美しい映像を通して、その正体が少しずつ明らかになってゆく。そのスリルが、いまのところなんとも心地よい。

スコット・ランドン(クライブ・オーエン)は冒頭から亡くなって2年という設定。でも、亡くなっているのかどうか、ちょっとわからなくなってきた。なにかどんでん返しがあるのか?

その妻のリーシー(ジュリアン・ムーア)は、姉と妹がいる3人姉妹。この3人の触ればキレそうなやりとりがよい。愛しているから、近くに感じているからこそ苛立たしく、腹も立つのだけれど、怒りは激しい自責を伴い、愛を深めてゆく。すごく人間的。これはよくわかる。

印象的なのが、ジム・ドゥーリーのデイン・デハーン。この人をあじめて見たのは、たぶん『クロニクル』(2012)で、その後も『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(2017)とかでお目にかかっている。イケメンのヒーローボーイだったのが、すっかり成長してヤバいサイコおじさんを演じている。これが怖くて良い。
YasujiOshiba

YasujiOshiba