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SHOGUN 将軍のhiのレビュー・感想・評価

SHOGUN 将軍(2024年製作のドラマ)
4.7
堪らない面白さ。
終わってしまうのが辛いほど、毎週とっても楽しみだった。
時代考証にかなり力を入れていたこと、現場でもその順守が徹底されていたことが、ひしひしと伝わってくる重厚さである。

セットも衣装も小道具も所作も、目を見張るほどの豪華さ。
本作をきっかけとして、この規模このクオリティの日本を舞台にした作品が、もっとたくさん出てくるきっかけになって欲しいと強く思った。

鞠子、藤、落葉の方、お菊、……
女性キャラクターの“苛烈な生”が描写されるのが熱い。
お気に入りは、細川ガラシャから着想を得たキャラクターである戸田鞠子。彼女の波瀾万丈なエピソードに幾度も涙させられた。
鞠子を演じたアンナサワイの声が耳に心地よく、ずっと聞いていたかった。

ジョン(安針)を演じたコスモジャーヴィス、虎永を演じた真田広之の素晴らしさは言わずもがな、浅野忠信の薮重のキャラクターがコミカルで大好きであった。
ジョン(安針)に立ちはだかる敵になったかと思いきや盟友と呼んでみたり、主君を裏切ろうとしたら逆に裏をかかれたり、味方の行動に呆れたりブチ切れたり、最後まで実に愛おしかった。

最終回の絶妙な余韻。
激しい合戦や時代の変わり目はあくまで虎永の口から語られる“夢物語”でのみ。ジョンの未来もほんのちょっぴりの描写のみ。
全てを描かなくても、視聴者は彼らの行く末を想像することができるだろう……その自信が生まれるに値する素晴らしい土台を作り上げた製作陣に敬意を表したい。
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