はぎ

SHOGUN 将軍のはぎのレビュー・感想・評価

SHOGUN 将軍(2024年製作のドラマ)
3.8
ジェームズクラベル脚本。戦国時代を海外の視点から、海外ドラマという形で描いた作品SHOGUN。

戦国時代、徳川家康をベースとした虎長が主人公。五大老から除名され、命を狙われる虎長だが、ある外国人航海士をきっかけに、自らが生き権力を持てるよう、五大老の石堂と駆け引きしていく物語。

我々日本人は小学校の頃からの教育で戦国時代の歴史などを学んでいるため、スっと入ってきやすいドラマだと感じた。多少名前が違うのが厄介だが、そこはエンタメなので。とはいえ、明智だけはそのまま使うのかとも思った。

主人公は虎長だが、このドラマを彩ったのは按針とまり子。序盤は按針・外国からみた日本の文化を映像で示し、中盤からまり子の間柄が通訳から恋愛に変化していく関係性を見せてくる。
あと、大河ドラマなどに慣れているため気づかなかったが、解説などを読むと切腹するシーンが多い。海外視聴者に多数切腹を見せることで、日本の文化・意味合いが違うということを感じてもらう演出になっている。その解説になるほどと、納得してしまった。日本人ではなかなか気づきにくい視点であった。

序盤はかなりペースが悪く、また少し間延びさせている感が否めなかった。しかし、広松の自害、まり子の決意を映像とした8.9話はどんでん返しの連続。特に9話はGOTのシーズン4、山と毒蛇の展開に似ている。

作品として面白かったが、歴史として観るのではなく、ひとつのパラレルバージョンとして観てほしい。まぁ歴史的にも流れは合っているが、海外のファンからは、このような解釈があるといった程度に思いながら、作品を観てほしいなと感じた。
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