BLとしか知らなかったけど、普通に武侠として面白い〜。
非常にオーソドックスな武侠フォーマットに則ってるので、安心して人の名前も流派の名前もさほど真剣に覚えずに見ました。
誰が敵で味方とかもザックリで良い。
しっかり試聴しないとあかんとこは、画面からすごい圧で伝わってくるから、それが(私の想像する)武侠ドラマでその通りでした。
アクションは、力の入った回もあり実写ワイヤーワークにこだわって上手にスタントダブルを使い引きの絵で撮った船上の闘いなど見応えあり。これでこそ知己になりうるアクション。
動作導演は1987年生まれの郭亚莎。張紀中Pの天龍八部 神雕侠侣 鹿鼎記なんかに出演(スタント?)したり動作指導のアシスタント等からキャリアスタート。
今作のコンセプトは“美“。2人が飛ぶシーンは実写。今や超贅沢な絵ですね。
以外 ネタバレ。
正派も邪教もないこの江湖を、全て滅び尽くしてやる!という老温の執念はいい。で、そこから人の道に戻ろうとするのも。
自らを正派と名乗るのにロクな奴はいないのが武侠の常。
多くの物語でそこは大きなテーマのひとつだよね。
観ている我々の世界で、お前はどちらでいたいのだと常に問いかけてくる。
鬼となった老温が人の道に戻りたいと願い、阿絮を光に例えるのは素晴らしかった。
阿絮は本当に見惚れるほど綺麗でしたなぁ。
ラストは私としてはこのままでもいい、
というか、
この日のために100年もの間知己を失ったまま仙神として孤独に生きたパイセンに泣いた。
非常に好みの武侠ドラマで満足です。