きみどり

パースートオブラブ 愛に焦がれてのきみどりのレビュー・感想・評価

-
イギリスの田舎貴族令嬢たちの恋物語。もっと華やかで甘々なのを想像していたけど、青年期を二つの大戦に挟まれた「ロスト・ジェネレーション」に当たる女性たちのほろ苦い物語だった。

『ザ ・クラウン』の中でエリザベス女王が悩んでいたけど、上流階級の女子教育が「ピアノ・仏語・刺繍」程度なのはお粗末すぎる。そのせいでヒロインは人生の舵取りに大きく失敗するし、恋愛依存のメンヘラみたいになってしまう。
恋に恋したまま大人になる痛々しい女性をリリー・ジェームズが上手く演じていた。

なんの期待もなく選んだら予想外に面白くって一気見。BBCの文芸ものってハズレないよねーと思ったら、エミリー・モーティマーが監督だそうな。
長いこと俳優を頑張ってきた人が製作に回ると、ずっと秘めていたものが表に出て、いつも驚かされるなあ…。

すごく気に入ったので、原作も探して読んでみた。ドラマはかなり忠実に映像化されていたけど、今のフェミニズム視点の解釈はもちろん入っている。
きみどり

きみどり