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ピースメイカーのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ピースメイカー(2022年製作のドラマ)
5.0
「スターフィッシュ計画」によるヨトゥンヘイムの事件で死亡したかと思われたピースメイカー(ジョン・シナ)。
奇跡的に一命を取り留めるが、引き続きアマンダ・ウォラーの監視下に置かれ、人間の脳に寄生する蝶型の地球外生命体「バタフライ」を駆除する危険任務を命じられ、彼女の部下のエミリア・ハーコート(ジェニファー・ホランド)、ベルレーヴ刑務所所長で情報分析担当のジョン・エコノモス(スティーブ・エイジー)、新人エージェントのアデバヨ(ダニエル・ブルックス)らとピースメイカーのズッ友ビジランテ(フレディ・ストローマ)ともに調査にあたる。
だが、その前には、ピースメイカーの父オギー(ロバート・パトリック)そして警察まで裏では支配しているバタフライの脅威が待ち構えていた。
ジェームズ・ガンが、「ザ・スーサイド・スクワッド」のキャラクター・ピースメイカーの後日談を描くアメコミドラマ。

ピースメイカー。平和のために躊躇なく殺人も辞さない傭兵。
白人至上主義者の父オギーの影響で偏見に満ちた毒舌を吐くナルシストの上辺に隠れた、愛し愛されたい承認欲求や親友の鷲ワッシーやズッ友ビジランテへの優しさやスーパーヒーローになりたいのに傭兵として使われることの苛立ちやリック・フラッグを殺したことなどへの悔いや白人至上主義者の父オギーに抑圧された反抗期の少年のような拗らせが、アデバヨの目線から描かれていて、筋肉ダルマのようなジョン・シナがピースメイカーを演じているだけに、周りに毒舌吐きながらもどこか憎めない愛嬌をピースメイカーに感じて好きになってしまうのはジェームズ・ガンならではの展開。
そんなピースメイカーと異性に心を開かないエミリアやレズビアンのアデバヨなどとの関係の中で、ピースメイカーことクリスが内に秘めた優しさを少しずつ見せたり成長していき、自分の中の毒された男性性を乗り越えたり、チームとしての絆が増していくのが、まさにジェームズ・ガンならではの展開で、ジェームズ・ガンお得意の容赦ないバイオレンスアクション、拗らせマッチョなピースメイカーやツンデレなエミリアやユーモラスで優しいアデバヨやサイコだけど友情に厚いビジランテなどユニークなキャラクターの魅力、脱線しまくる捜査会議など不謹慎なギャグ満載のコメディ、ジェームズ・ガン監督の映画や阪元裕吾監督の映画のファンならどハマりすること間違いないバイオレンスアクションコメディドラマ。
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