とにかくいい、この作品。
視覚障害者だけでなく、LGBTQにも触れていだけど、本当に優しくて温かいドラマだった。
ちゃんと、視覚障害者の現実も教えてくれる。
ハリウッドの不自然なポリコレよりも、ずっと多様性に満ちている。
ユキ子と黒川のカップルが可愛くて可愛いくて。
とにかく黒川の純粋でフラットな考えが、素敵だった。
弱視のユキ子に対し、ヤンキーの自分とは違う、「普通の世界」で生きている。
この言葉に、私は最初の涙。
弱視の自分が、普通？って思うのだけど、黒川には目が不自由とか関係ない。真面目だから普通。
好きになったら、点字ブロックを気にしたり、ユキ子の視覚を自分なりに体験したりと、彼女を理解したいって気持ちに暴走する。
でも、それが視聴者に理解も与える。
彼女達の世界を。
ハイヒールにしても、普通に考えたら危ないのに、身長差があるから声が遠い。
ユキ子には耳が目になる、だから少しでも近くで安心させたいって気持ちで、涙してしまう。
見えないながらも、努力でアルバイトをこなし、認められる姿は、私たちの出来ないはずって考えを、覆す。
全ては出来なくても、アイデアや工夫で、視覚障害のある人と普通に仕事が出来るのだ。
まさに、目から鱗な作品。
登場人物は、ユキ子と盲学校の友達に対して、全く普通に接するし、
そして大事にする。
白杖の人が駅で事故にって聞いて、いてもいられない黒川。
おっちょこちょいだけど、本当いい奴。
ユキ子との出会いと恋は、孤独なヤンキーを、温かく優しい人の痛みが分かる男にした。
杉野遥亮じゃヤンキーに見えないと思ったけど、根っからの悪じゃないからこその、彼のキャスティング。
杉咲花は、可愛いし本当上手い。
この2人じゃないとダメかも。
だから、その後の2人が見たいし、
幸せになって欲しいと思う作品でした。
