Vega

DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機のVegaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

見応えのある作品で、一気に引き込まれた。

偏頭痛で、すぐに頭痛薬をのんでしまう私にとって人ごととは思えない。痛いのは嫌いだし、きっとケガとかしたら私も中毒になってしまうと思う。

医療問題って本当に複雑。きっと最初は誰かを助けたくて医師になったり、製薬会社で働くはずなのに、いつのまにか資本主義に巻き込まれて、人を傷つける側にまわってしまうなんて切なすぎる。

本来ならみんなが健康で、病院も製薬会社も儲からないのが理想のはずなのに、かと言って経営難で潰れたら、必要な人が必要な医療を受けられなくなる。それに結局、サックラーや営業職員のように自分の利益だけを追求したり、お金儲けに走る人も出てくる。
問題が難しすぎる。

最後まで信念を貫き通した検事3人
ベッツィがサミュエル医師に「愛してる」と言って電話を切るシーン
医師が、町の人たちをスクールバスでクリニックへ連れて行くシーン
ベッツィの両親が医師を追い返したりせず、家に入れて、もう会わないと言いながらも、医師を気遣う言葉で別れるシーン
人間の欲により傷つけられた人たちが、人としての優しさを見せてくれる姿に救われた。
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