これは凄いドラマを観てしまった。
HBO制作によるドラマ。
主人公はジェシカ・チャステイン演じるミラとオスカー・アイザック演じるジョナサンの夫婦。
全5話で構成される本作は、夫婦2人のとある日の夜の会話で毎話構成される。登場人物は基本夫婦2人だけ。2人の会話が毎話これまた基本ひと回しの映像で延々と語られる。
時に理解し合い、時に罵り合い、時に愛し合い。ただ夫婦の関係はどんどん破綻に向かっていく。その過程が基本2人の会話のみで語られるため、それを見る視聴者は同時に考え話している気にさせられる。
つまり追体験させられるので、リアリティが半端ではないのだ。
タイトルの通り本当にある夫婦の見てはいけない人生を見てしまったかのようなドラマ。観てるうちに自分も夫婦の一員かのような感覚に陥るし、同時に他人でもあるので自分の価値観にも照らして考えさせられる。
そして、このリアリティを生み出してるのが主役2人の俳優。今をときめく俳優だし上手いとは分かっていたが、ここまで凄い演技を見せられると畏敬の念しか出てこない。今年のエミー賞候補と言われるみたいだが、本当にそれに値する作品だと思う。
ちなみに、本作は本編開始前にスタンバイ中のジェシカとオスカーの様子から毎話スタートする。そこで視聴者はこれが演技だと示されるのだが、それがさらにリアルさを浮き彫りにするという不思議さ。この演出も含めて全5話のドラマが完璧に繋がって一つの映画のよう。
それにしても、海外はこんなドラマが作れるのだろうか⁉︎コマーシャリズムや演出を考えたら絶対こんな作品Goが出ない。これをドラマってフォーマットでやってしまう米国のショービスの凄さを痛感した。
ある意味とても重いけど、絶対観るべき素晴らしいドラマ作品と言える。
