序盤の白川郷のロケーションがすごく良かったです。素晴らしい構図のシーンの連続でかなり期待させます。背景が爽やかなせいか、吉高由里子が高校生という無理のある設定もなんとなく見れてしまいました。中盤からは舞台が完全に東京に移ってしまうのが残念です。
最愛の人を守るための行動は法よりも優先されるということそれ自体にそれほど違和感はありませんが、そこに殺人が絡んでくるのでいまいち乗り切れなかったのが正直なところです。人命も含めたマキャベリズムの全肯定はいかがなものかと。
白川郷での最初の事件で関係者した判断が全ての発端ですが、その必然性が弱いのが気になります。最初から全て警察に話して、心に傷を負いながらも全員正直に生きていった方が良かった気がします。深い愛ゆえの行動で破滅するという話なら分かりますが、破滅というほどの事態にはなっていない気がします。
