七沖

ONE PIECEの七沖のレビュー・感想・評価

ONE PIECE(2023年製作のドラマ)
4.2
キャスティングが素晴らしすぎる!
特にルフィ役のイニャキ・ゴドイは、どこからどう見てもルフィだった。底抜けに明るいわけではなく少し影がある雰囲気も、実在感が嫌でも出てしまう実写版として最適な配役ではないかと思う。
そのほかのキャラも「もう他の人は考えられない」というハマり具合で、鼻が長くなくてもウソップにしか見えないのは衝撃だった。

ストーリーは原作をなぞる感じだが、随所にアレンジや大胆な変更があり、これはこれでアリ!
アーロンパークのエピソードは先が分かっていても泣いてしまう…。原作の良さを改めて感じつつ、ナミ役のエミリー・ラッドの演技の良さを知ることができる名エピソードだと思った。

音楽も耳に残る!
パイレーツオブカリビアンとまでは言わないが、耳に残るテーマ曲だ。
毎話必ずこの音楽を聴くことになるので、必然的に耳がリズムを覚えていくというドラマならではの強みもあるなと思った。

ただ、気になる箇所も少し…
衣装が新品のコスプレっぽく見えてしまう。こればかりはマンガの実写化に常につきまとう問題だが、海を冒険しているのだから、もっと汚れや使用感があっても良かったかなと思う。
このあたりは実写版『るろうに剣心』が本当にうまかった。
そして、人間離れしたキャラがたくさん登場するわりに、アクションシーンに目新しさが無かったのも残念な点だ。せっかくのゴム人間なわけだから、もっと大胆なアクションが見たかった。
だが、鷹の目だけはどれだけコスプレっぽく見えても、めちゃくちゃカッコよかった。服にぜんぜん汚れが無いのも、七武海としての強さを表現する上で逆にアリ。

原作と違うところはハッキリ違う、リスペクトするところはちゃんとする、という、メリハリの利いた大胆な実写化だと思う。
次はいよいよグランドライン!できれば長く続くシリーズになってほしい!
七沖

七沖