まのん

メイヤー・オブ・キングスタウン シーズン1のまのんのレビュー・感想・評価

4.3
暗くてかなり重めなドラマだし、警察もマクラスキー兄弟も囚人も、みんな言葉遣いは悪いし乱暴だし…って感じで最初は入り込めるか心配だったけど、面白くて一気に観てしまった!ジェレミー・レナーが本当にハマり役です!説得力があって重厚でかっこよかった!

警察と囚人と刑務官、外にいるギャングやマフィアが絶妙なバランスでなんとか均衡を保っている状態なので、少しでも変化が起きるとすぐにそのバランスが崩れてしまう。その調整を図るのがマイクなわけだけど…マイクに関してはそこまでやる必要あるか?っていう意見が絶対出ると思う。でもマイクは一貫して「犯罪者は犯罪者」っていう立場を取ってるし、ドラマとしてもそこは一線を引いていた気がする。個人的にはまさにそこがこのドラマのポイントなんじゃないかなと思った。犯罪者は犯罪を犯したから人間として扱われなくて当然なのか?犯罪者になると尊厳はなくなるのか?など、、、。
彼らが犯罪を繰り返す背景にはさまざまな問題があるし、そもそもキングスタウン自体 刑務所があるおかげで成り立っているわけで…。なんとも難しい問題だなと。マクラスキー兄弟のママの授業やバーニーの言葉は、構造的な不平等や差別の根源でもある、先住民の土地の略奪や奴隷制、人種隔離政策などアメリカの歴史を考えさせるようなものだった気がする。

街を出て行きたくても出て行けず、やりたいことを追いかけることもできず。マイクの葛藤が苦しかった。私も田舎出身だからよくわかる。人のために朝ごはんを作るマイクはいきいきしててすごくよかった。些細な気遣いが本当にかっこいいし笑顔にやられた。
最後はイアンの仲間想いなところもよかった。アイリスも好きになっちゃった。絶望の中にも希望が見えるような終わり方でした。シーズン2以降にも期待!!!
まのん

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