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マイネーム: 偽りと復讐のerikaのレビュー・感想・評価

マイネーム: 偽りと復讐(2021年製作のドラマ)
4.0
自分の直ぐ側で命を奪われた父。父の友人で韓国最大の麻薬組織のボスから犯人は警察と告げられたジウは、彼の後ろ盾を得て警察に潜入し父を殺害した犯人への復讐を誓う...。

復讐ものとしてはやや王道気味なストーリーではあるものの、父親を殺された復讐を誓うユン・ジウ役ハン・ソヒと麻薬組織のボスであるチェ・ムジン役パク・ヒスンの演技力が光る。お二人の演技力だけでドラマのクオリティが3割増ししてます。屈強な男達相手に汗と血にまみれながら戦うジウが格好良い。ハン・ソヒはこのドラマのために10kg筋肉量を増やしたそうで圧巻のアクションシーンでした。そしてパク・ヒスンのムジンはシンプルに渋い。いぶし銀。"冷徹なボス"でありながらも信じた人間の裏切りを嘆く純粋さの不調和さにめちゃめちゃ惹かれる。重厚感のある演技に痺れました。

ジウとムジンの関係の複雑さも見所の1つ。組織の構成員とボスではなく共に大切だった人を亡くした立場からか、お互いを気にかけ親子のような関係を形成していきます。しかし、ジウが父親の死の真相に迫るにつれムジンがジウの復讐を後押しするのは、"ジウを守るためか?"それとも"組織の利益のためなのか?"という疑念がうまれ、さらにジウの警官の先輩で麻薬犯罪を憎むピルトとの関係も絡み三角関係さながらの複雑な関係に進展していきます。揺れ動く感情とジウの復讐の行方が気になり過ぎてドラマを見る手が止まりませんでした。

重いストーリーですが全8話と短めで勢いがあるのであっさりと観られます。ただ結構血がブシャーな場面が多いのでスプラッタ表現苦手な方はお気をつけ下さい。私は何とか耐えられるレベルだったので一気に見終えてしまうほど夢中になりました。面白くて全8話なのが短くてもったいないなー。ジウが強くなる過程や父親の死の真相を複雑化したりもっと掘り下げて欲しかった感もある。ピルトとの関係ももっと長く見たかった!ドラマを気に入った故の葛藤ですね。
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