渡邉ホマレ

ガンニバルの渡邉ホマレのレビュー・感想・評価

ガンニバル(2022年製作のドラマ)
4.2
和製『ウィッカーマン』…昨今では『ミッドサマー』的な集落モノ。

「その村には、ある秘密があった…」的な部分については、もうタイトルの段階でほぼバレバレで、大まかな流れのようなモノはある程度読めてしまう内容。だからミステリ的な、謎解き的な要素としてはやや弱い。

またグロテスクなホラー的な意味でも、本作はそれほど優れているとはいえない。何しろ舞台となる「村」が「閉じていない」から、逃げようと思えば逃げられる様な気がしてしまうから。

また、ショック描写としても海外モノの様な派手さは少ないため、それも鮮烈とは言い難い。

だが、とにかく物語運びと絵作り、それに俳優陣の「怪しさ」が素晴らしく、ぐいぐい引き込むパワーに溢れている。「いや、こうすればいいじゃん」とか、「いや、写真撮れば…」とか、「とりあえず村からは出ろよ」とか、突っ込みたくて仕方がないのだけれど、次の展開が自分の予想通りなのか、それを超えてくるのかという点において、ワクワクが止まらない。

原作が完結しているため、だらだらとシーズンが続く様なことはないはず。とにかくこのクオリティで完結してくれるであろうこと。
そこに期待している。