ゴアと満足度をガチに上げに来ようとしている挑戦的な傑作ドラマ。謎をずっと溜め込みすぎた故に伏線回収が最終回の尺にも収まりきらなかったという破天荒っぷり。
映画的仕掛けとテンションにファーストカット長回しからずっと興奮させられる。村特有の混み混みとした泥臭さみたいなものはあれど何もかもがスタイリッシュ。ゴミ収集車で迎え撃つ酒向芳とか風貌がガチアクション映画のそれ。
現実のイメージでもあるけど、"村"って不思議だよな。各々が村に祝福を受けて住み、全土を協働し合って暮らす感じが、個人主義化しているマンションの暮らしとは違う。
そんな村において重要な"信頼"を揺るがすのは、名バイプレイヤーと若手の揃った後藤家の面々。その死んだような目を見る度に、表面だけで村人のことなんて信頼していない感が伝わってしまう。確信ありまくりなのに踏み込めない。
いや、信頼できないのは本当に彼らだけか...？
そんな負しか溢れない村で、なぜ本音を隠して生きるのか。
ゴアと同時並行に進んでいく人間不信の恐怖。4話である事実が明かされた瞬間に感じる胡散臭さとかやばかったもん。悲惨を予兆させるカット割りや繋ぎ辺りは制作陣の意地の悪さが出てるし、とにかく我々視聴者に残されたちょっとの良心を擽り弄ぶことに長けていたなと。
配信だと分数の規定がないから不規則で長さが変わるのも面白いな。シーズン2も良いが、映画館で楽しんでみたいスリルかもしれない。でもまだ原作はこの2倍くらいのストーリー残ってるのか...
