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ガンニバルのIPPOのレビュー・感想・評価

ガンニバル(2022年製作のドラマ)
4.0
ついにディズニープラスに加入。韓国作品も観たいの山積みの中、当初から見たかったのはこれ!原作読んだらますます実写で見たくなって念願叶いました。

『岬の兄妹』『さがす』の片山氏が監督を務める本作(4-6話を除く)。ポン・ジュノの制作現場で修行を積んだ方だけあり、序盤では『母なる証明』、『殺人の追憶』に通ずる"田舎の雄大な自然美の中のとんでもない凶悪“の映像表現の高さにニヤリ。原作と監督の相性が良いことが本作の強みだと直感。

本作の満足度はお金のかけ方そのもの。映像のクオリティ、セットや美術、もはや日本国内じゃ無理かと思ってたカーチェイス、おぞましい死体描写。全て原作に忠実。安っぽさが全く無くて驚いた。

フロントライン
柳楽優弥、吉岡里帆、笠松将
→吉岡里帆がうますぎる。この役大正解。

大御所
倍賞美津子、中村梅雀
→漫画より実写になった方がこの層は迫力が段違い。倍賞美津子、よくこの役引き受けたなぁ。凄みが最強。

名脇役の若手たち
山下リオ、高杉真宙、田中俊介
→この3人、すごく良いわ。山下リオは原作より彼女が演じることで壮絶な雰囲気が増してる。田中俊介は原作そのままでカメレオン役者になってきたなぁ。田中俊介も高杉真宙も事務所移籍以降、メジャー事務所の方針や誰かのバーターじゃなく良い仕事を選び取ってる感じがすごく良いね。

唯一の注目新星枠 杉田雷鱗
『福田村事件』のあの青年ではないか!!現在21歳、これから楽しみ。

シーズン2まで体力温存 六角精児
役柄的に彼の見せ場はシーズン2よね。


総じて
韓国作品に引けを取らぬ日本のコミック由来の高品質作品の誕生ですね。原作読みながらずっと「これは実写でないとよくわからんな」と密かにストレスがあったので、原作で描かれたものがきちんと立体的に見れて幸せだ。

本作のテーマは
・カニバリズム
・閉鎖的な地域に根ざしたアンモラルな慣習
・血脈の呪縛
呪いや復讐ものより「記録に残らない非公式な伝承」の方が実際にある話だと思うとゾクゾクする。韓国作品の「大手企業が開発のため田舎の住民を買収&口封じしたものの土壌や水質汚染で住民怪死」みたいなのも大好きだけど。

何はともあれシーズン2いつからだ〜?早く見たい。
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