ムギ山

地獄が呼んでいるのムギ山のネタバレレビュー・内容・結末

地獄が呼んでいる(2021年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

見終わった。イヤー胸糞わるかった。

こういう設定の話だと、普通は「あの天使やバケモノの正体はいったい何なのか」というのが物語の推進力になりそうなものだけど、このドラマではそこはあっさりスルーして、人間の右往左往だけをひたすら描いているのが面白い。まあもし現実にあんなもんが現れたら、答え合わせなんかできないけど。

お話がグイグイ進むのでうっかりそういうもんかと思っちゃうけど、矢尻っつーのは新真理会にとってどういう立場なのかとか、警察内部にいた矢尻シンパの男のその後とか、いろんな疑問があとから気になってきてしまった。前半の実質的な主人公の刑事さんは後半出てこないけど、ミン弁護士がめっちゃ強くなって再登場したのは笑った。

新生児が告知を受けたという動画を見た新真理会の幹部が、「やはり原罪論で乗り切るしか」「それよりもこの動画が捏造と主張したほうが」「それではこれまでの試演の映像の信憑性が」云々と議論する場面に感心。日本の(映画でなく)ドラマなんかだと、こういうセリフは「視聴者がついていけないから」と判断されてオミットされちゃうような気がするのよね(単なる印象ですが)。

いかにも小物の2代目議長や矢尻を扇動していたユーチューバーの男に何らかの決着がついてほしかったのだけど、最終回で彼らではなくユジ執事が逮捕されるということになってちょっと意外。またああいう結末だと、今度はあの赤ちゃんが新しい教祖になる筋書き以外考えられなくないですか? どうするつもりなんや……
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