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赤い袖先(原題)のmofaのネタバレレビュー・内容・結末

赤い袖先(原題)(2021年製作のドラマ)
2.8

このレビューはネタバレを含みます



時代劇嫌いの私が、
難なく完走出来た事は、
それなりに面白かったからだと思います。
 聞く所によると、
史実にけっこう忠実だというのも、
凄いなぁ・・・と思う。
日本では、時代劇でここまで、
若者を虜にする作品って、
なかなか無いと思うし。
 単純に、時代劇が作品として、
しっかりと確立し、名作というものが
幾つも生み出されている事は、
日本のドラマと比べて、本当に凄い!!
と思うのです。

今作が、どうして私が観れたのかと
考えてみると、世孫が
孤立無援というワケではなくて、
守ってくれる存在があった事
だと思うんです。

時代劇の苦手な所は、
とことんまで追い詰められるとか、
部下全員が敵・・・
という構図なんですよね。

そう考えると、この作品は、
王妃という権力者や、実母が、
けっこう世孫の
応援をしてくれたりするので、
妙に疲れなかったせいかも知れません。

大きな問題に長く苦しめられる事はなく、
速い段階で解決していくっていうのも、
私的には、ちょうど良かった。

史実に基づいた王宮の生活とか、
非常に丁寧に描かれていたので、
面白くはあったんです。

なら・・・一体、何が???

それは、つまり、ドギム以外の何者でもない・・・
という結論に至りました(笑)

馴染めない馴染めない~と
文句を言っておりましたが。

正直、全然馴染めないまま、
話は進んでいくばかり。
この自己主張の強い女を、
どうしてやろうか・・・・
と思っていた矢先、

凧あげで、危機を伝えるシーンが
ありましたね。
 
野山を走り抜け、世孫を見た途端、
彼の腕の中へ、
ヨレヨレと倒れ込むというドギム。
 
いきなり、かよわくなんなよ!!

しかも、その後、
追いかけてきたソ尚宮のが、
キツかったと思うよ??

で、
「私が!!私が!あの凧をあげましてん!」
という、アピールの強さには、
驚きを隠せませんでしたね。
 
しかも、その後に、
「俺も!!俺も頑張ったのに!!」
と言い出すドンロも出てきて、
私が!俺が!アピールに、
辟易してしまったんです。

こりゃ、馴染めないわ・・・・
脱落か・・・・と
一瞬、思ったんですけどね。

 でもね・・・・よく考えるとね。
「あなたを守ります!」と
偉そうに言いながら、
しっかりと結果を出すドギムって、
凄い!!
とも思い始めたんです。

私の中では、
韓ドラあるあるなんですけど・・・・

偉そうに「守る」とか「私にまかせて!」
と言う人こそ、
何の成果も出さないどころか、
足を引っ張ったり、
何の解決にもならず、
混乱させるだけ・・・・


という事が多い中・・・

ドギムは、
確実に結果を出している!!!!

ドンロよりも、俄然、役に立ってるし、
ドギムのお陰で、
ジュノ様助けられてると思う!

私、嫌いな人でも、
認めるべき所は、
きちんと認めるんですよ。

そう考えると、途端に、
「こいつ、マジ、嫌い・・・」
・・・という嫌悪感が消え去り、

ドギム~素敵やでぇぇぇぇ~

って気持ちになり、後半、
結構ノリノリになってきたんですよ。

最後は、悲恋だと聞いていたので、

こりゃ、私、号泣するんちゃう??
しちゃうんじゃない???

・・・・と心配していた位です。

でも最後になるにつれて、

ドギムが側室になるのを、
徹底的に嫌がるとか、
ちょっとイライラ・カウンターが
上がっていきました。

王宮に入るという事はそういう事で、
王にあれほど愛されているのに、
それをあそこまで断るとか、
イライラしたけどね。
 まぁ、あの時代の中で、 
束縛される人生・
思うように生きれない人生に、
抵抗した・・・という
進歩的な考えであったと、
理解は出来ました。

でね。王は、結局ドギムを側室に・・・
ってするワケですよ。
でも、彼女を騙したワケでも、
無理矢理手籠めにしたワケでもなくて、
結局、最後にその手を握ったのは、
ドギム自身なワケですよ。

なのにね。ドギムは死ぬ間際に、
王への嫌がらせか????と
思うような行動を取るワケですよ。
いや~・・・・思い出しても、
本当に腹立つんですけど。
 王よりも、友を呼べと、 
サン尚宮に命令したりして!
でも、王を呼びますよね
(サン尚宮、さすが!)
そりゃ、そうだわよ。
 
でも、王を見て、
あからさまにガッカリして、
そこで「友を呼べと言ったのに!!」
とか言うし。
 もう、王(ジュノ様)の
気持ちを考えたら、
心が張り裂けそうでした。
マジで、当てつけだよね??

しかも、きわめつけは、
「来世で、私と出会っても、
そのまま通り過ぎて下さい」って。。。。
もう、信じられない!!
もう、考えられない!!

相当、恨みのある人に言い残す事だと
思うんですよね。

子供を亡くし、
愛する側室まで
亡くそうとしている王によ??
そんな言葉を残すなんて、

どうかしてる!!!!

束縛されてる身だとしてもよ??
最終的には自分で選んだ道だし、
恨むなんてお門違いだし。
しかも、愛している人に、
よく、そんな、
呪いのような言葉を残せるな・・・・

・・・・って思うんですよ。
もう、全然これっぽっちも共感出来ない!

正室を作らないといけない・・・・
というのもさ、
王として仕方ない事じゃない??
その中でも、王(ジュノ様)は出来得る限り、
ドギムに尽くしていたし、
ドギムもそれを感じていたんでしょ??

どんだけ、プライド高くて、
優しさのカケラもない女やねん~!!

もう、ホント、その一言で、
出そうだった涙も引っ込んだ。

あんな言葉を残されながら、
あの後の人生を生きていく王(ジュノ様)を
想って泣いたわ。
 孤独やったと思う・・・・。

せめて・・・・
「来世は、今よりももっと
自由な世界の中で、
また出会いましょう」とか、
言い方あるやん??

 最後、友達を優先的に選んだのもさ。
当てつけとしか思えんよ。
「王には守ってくれる人がいる
でも、友達には自分だけ」とかってさ!!
王の孤独こそ、
ドギムが知ってる事じゃないの???

腹をくくって、側室になったんなら、
その中で、
自分なりに世界を広げたりするべきだし、
それなりに大切にされたのなら、
王にその事を伝えるべきだと思うんです。
 子供を持つ喜び、育てる喜び。
それは、王がいたからこそ、
味わえた事なのに。

子供を亡くして辛いのは分かるけど、
王も同じように辛いのに。
 1番大切にしてきた側室と、
お腹の子供を同時に亡くすという状況で、
よくもまぁ、
そんなヒドイ言葉を言い残せたな!!!

・・・という感情だけが、蠢いて、
私は、ある意味、ノックアウトでした。

史実によると、正室に気を遣って、
側室を断ったという事らしいので、
そちらの方が、思慮深くって、
好感が持てる。
 その辺りをもっと深堀した
話の方が良かったんじゃないの??
正室の女性が凄く良い人で、
友達にもなりながら、
同じ男を支えていく~
みたいなのでも良かったと思うんだけどな。

ドギムは非常に自由を求める人で、
進歩的な人間だからこそ、
(マジ、それなら、王宮に入んなよ・・・
と思うが・・・・)
新たな正室・側室の関係を築く・・・
って話でもいいし、

そういいながらも、
正室への嫉妬に狂っていく・・・って
展開なら、最後の台詞もさもありなん・・・
と思うけど、
その辺り浅く描いてるせいで、
どうしても、
最後の一言に共感出来ない・・・・
むしろ、反発してしまう
自分がいるんですよね。

・・・という事で、世間では評価が良いし、
最後のあの一言までは、
ドギムみたいな女嫌い~とか言いながらも、
でも、まぁ結果出す女やもんね。
結果が全てよね、世の中~
・・・とか言いながら観て、
評価も良かったと思うんですけど。

王である、ジュノ様がまた、
最高過ぎるからさ・・・・
もう、ジュノ様の分まで、
私が憤慨する!!っていう気分に
なってしまいました。

 来世は、ドギムなんかと一緒にならず、
是非、私と袖先ふれあいましょうね♡

・・・と文句ばっかりに
なってしまいましたが。
世間の評価は良いので、
私が狭量という事なのでしょうか。
多分、ドギムよりも、王(ジュノ様)に
感情移入してしまったせいかも知れませんね。

(文句ばっかりで、
気分を害された方いたら、
ごめんなさいね・・・・)
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