抹茶マラカス

ムーンナイトの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

ムーンナイト(2022年製作のドラマ)
4.5
自分は一体誰なのか?
解離性同一性障害、いわゆる二重、あるいは多重人格を扱うと直面するこのテーマ。この作品においては、善良なスティーブと傭兵マークという2つの顔を持つことで、見事に暴力の緩急を描きつつ、神々の世界をソー以外で紹介することに成功した。
なによりも、複数の人格を完璧に演じ分けたオスカー・アイザックと終盤愛玩動物かのような塩らしさを見せる(その望みはポストクレジットで砕かれるが)コンシューの可愛さにただただ萌えじゃくる作品である。アーサー・ハロウやアメミットの能力がどうとか、そういう整合性は気にせず、なんかたくさん魂集めたから巨大化したじゃん、ピラミッドの横で怪獣バトル楽しいじゃん、ぐらいでいいんだと思うんだ。
サプライズ、合流の示唆で話の興味を繋いでいく今のMCUにおいて孤立無縁、全く他のヒーローと絡まないオリジンでありながら、次のシーズンへのフックも見せて終わる見事な作品でした。