このレビューはネタバレを含みます
ネイティブ・アメリカンの血を引くマヤ・ロペス、閉鎖的な故郷から離れキングピンに育てられ殺しの技術を教え込まれた彼女は『ホークアイ』で父の死の真相を知り、キングピンの組織との抗争を続ける。育ての親に教えられた「不信」と「暴力」と、祖先から連綿と繋がる「思いやり」と「癒し」の相克を乗り越え、先祖たちとともに人々を救うためにその力を振るうという結論は世間的に言われるほどに悪いとは思わない(長尺で何でもないシーンを描いているのだが、そうしたシーンがあるからこそ深みが出てくる)。
ただ、アジア系も含め人種的マイノリティを描く際に「伝統と血の繋がり」ばかりが語られるのはどうにかならないものか...