くるぶし

その年、私たちはのくるぶしのネタバレレビュー・内容・結末

その年、私たちは(2021年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

単純な青春恋愛ドラマのテイストで進むかと思いきや、6話で首根っこをつかまれて8話で陥落…。
それ以降はラストの直前まで「まだぶっこんでくるか!」というハラハラする展開に惹きつけられました。

後半、恋愛の側面よりも愛を欲してやまなかった人間たちの“声なき声”を救いとってくれるような脚本が秀逸だった。メインポスターにもあるように、ウン、ヨンス、ジウンの物語にしてくれたことを作家先生に感謝したい。

端から見れば“成功者”に見えるウンは不眠症に悩まされている。これはおそらく“孤独”になることのおびえからきているものだ。当然ながら実の父から受けた仕打ちがトラウマになっている。
仕事は順調なジウンも、両親から愛情を注がれて育った親友であるウンに劣等感を持っている。なぜ、自分は母親から愛されないのか。なぜ、ヨンスが見つめるのは自分ではなくウンなのか…。
ジウンはウンが孤児であることを知らないまま物語は終わるので、真実を知ったときの反応は気になるところ。
そしてヨンス。ウンに別れを告げたときの「わたしが捨てられるのはあなたぐらい」というモノローグにヨンスの不器用さがすべて集約されていてガン泣きした。

3人を演じた俳優陣の演技のふり幅には本当に驚かされたし、この3人でよかったと心底思う。あー、大好きすぎる。
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