ほいちゃん

二十五、二十一のほいちゃんのレビュー・感想・評価

二十五、二十一(2022年製作のドラマ)
4.8
最終回から一週間。まだまだ整理しきれてない部分はあるけれどタイミングを逃す前にここに残しておこう。
まず、本当にこんなにも夢中になれるドラマをつくってくれてありがとうと言いたくて(ここで?)これもある意味私の青春となりました…
いろんなジャンルの韓ドラを見てきたつもりだけれど、ここまで毎度毎度興奮させられたドラマはあっただろうか、初めてのような気がするんだ私…。

このドラマ、いかにも青春ドラマ!というようにドラマチックに 一瞬一瞬を描いている場面ももちろんあるけれど それ以上に現実的な部分を突きつけてくる場面が多かったように感じる。人生って ドラマのように決まりきったシナリオですすむわけじゃない。そう簡単には上手くいかない。ずっと好き だとか、ずっと一緒だとか 、そんなのはあてにならないとかそういうのを随所随所で。

青春の時間がいかに尊くてなにものにも変え難いものだと知っているから、苦しいし、つらいし、もどかしいし やるせない。胸が張り裂けそうになる。2521 は それをあまりにも美しく儚くそして残酷に描いている。だからこんなにも惹き付けられたのだろうし、まるでヒドたちと一緒に青春を送っているように錯覚してしまったり、みんなの内に秘めた思いに共感したりしたのだろうなと思う。緩急のつけ方がすごいので なかなかに疲れるけれども。

自分が確かに学生時代に感じていたのだろうけど、歳を重ねていくうちに忘れがちになっていくあれこれ(小さな悩みや葛藤、人を好きになったときの行動力の凄さとか)を登場人物たちが身をもって教えてくれるというか思い出させてくれる。自分に勇気がなくて
できなかったことも 登場人物たちが やってのけてくれる。それによってまるで自分の
学生時代が救われたような気分になる。

過ぎ去ってしまうからこそ、戻ってこられない日々だからこそ、今この瞬間を大切にしよう。結末はどうであれ、思い出はなくならないものだから。そんなことを改めて気付かされた。


やっぱり私はどうしたってヒドとイジンの関係が大好きなんだよな。このドラマを語る上で絶対にかかせないのが本当にこの2人の描き方が秀逸だったということだと思う。「(イジンの投げた新聞のせいで)ヤーッ!!!小便小僧が用をたせなくなったじゃない!」とヒドがどなりつけて2人が初めて出会い言葉を交わしたあの瞬間から私はこの2人が愛おしくてたまらなかった。まだ2人がなんの関係ももっていなかったときから、私はもう既にこのシーンを何度も見てしまうくらいには虜になっていた。その後は言うまでもなく。
今まで見てきた韓ドラの男女の描き方の中でダントツで好きです。

そして、キムテリちゃん演じる天真爛漫なヒロインのまさに具現化、ナヒドが魅力的すぎるのでそれだけでも見る価値があるし、ナムジュヒョクが見ているこちらまで拗らせさせるくらいには、見事にみんなの憧れのかっこいいお兄さんを演じている。ヒドの「これからは私と遊ぶ時だけこっそり幸せになろう。」とイジンの「隠れて泣く子じゃなくて安心した。」本当に忘れられない。どうしたらこんなセリフが思いつくんだ、、ってセリフが多くてもう。

個人的には1人の青年ペクイジンが
記者として生きる姿を
しっかりと描いてくれたのもよかったな
「ここは地獄だとみんなに知らせたい。」

2521 は アルバムを見返したり日記を見返したりしながら過去を回想していく流れだから、これから歳を重ね、いろんなことを経験していけばいくほど、味が出る。そんなドラマだと思う。

このドラマ、要素が盛りだくさんでジャンル分けするのが難しいけれど、結局何だったの?とは不思議とならなくて、全体的に伝えたいことは一貫してたと思う。

いや〜それにしてもこのドラマの青春の描き方はちょっとまぶしすぎる。苦しくなるくらいだ。誰もが1度は憧れるような、絵に描いたような青春だったもんで本当に………泣いてしまいそう思い出しただけで。音楽も素晴らしいのでそれも相まって。

気持ちが落ち着いたらまた見返したいな。
ありがとう これから先も私にとって
特別な作品です。