あお

17才の帝国のあおのレビュー・感想・評価

17才の帝国(2022年製作のドラマ)
4.0
若者に政治を身近に考えさせ、全国民にAIと共生する生活をイメージさせる。それだけで非常に意味のあるドラマであり、良作。染谷将太、河合優実、望月歩が脇をかためているのも個人的にはアツい。染谷くんはちょっと勿体無い役だったけど、4話で星野源と1対1で話す場面の深みはさすがだった。

ウーア内閣を最も身近かつ一般の17才の女の子として見る山田杏奈に加えて、大人と子供の中間かつ現実政治とウーアの中間の立ち位置を担う星野源、ジャーナリストかつ星野源の親しい立場で客観視を担う松本まりか…人物設定が上手い。高校生だけでわちゃわちゃするドラマじゃ実政治との乖離も出てしまい、考えさせられることもないだろう。
星野源演じる若き官房副長官が、自らの人生や政治姿勢と真っ向から向き合う物語にもなっていて、最後は星野源がしっかり持っていった。
彼が高校生に自然と感化されていく瑞々しさも良いし、
若きウーア内閣の面々が、日本人の幸福度が歳を重ねるほど下がっていく問題に目を向けるのも良い。

音楽に先進性とこだわりを感じたが、オープニングでも脚本の次に音楽担当が挙がり、かつ4人もいることに意味がありそう。羊文学のボーカルが唄うエンディング曲も美しい。

第4話でソロンが若者の意見を読み上げる場面、「お前らがバス無料なの許せん」って言い放つところがちょっと面白かった(演出も意図的な切り方だったかとw)
あお

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