Adele

ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズのAdeleのレビュー・感想・評価

1.0
少し前から気になっていた本作
正直、作品そのものに興味があったわけではなく、ストレンジウェイブ警部補役のビリー・ハウルのファンなので、彼目的で鑑賞してみました

鑑賞前にあらすじを読むとなかなかヘビーそうな内容
ビリー・ハウルが出演する作品や彼が演じる役は暗く救いようがないものが多いので、心して観てみましたが、うん、重いね
ただ、似たような内容や重い作品は世の中ごまんとあるので、そういった作品に慣れている人はそこまでヘビーには感じないかと思います

原作があるらしいですが、今作に出てくる登場人物達は皆、心に闇や何かを抱えています
俗に言う普通の人はあまり出てこない
ロンドンで同僚を亡くし、その後、発作に苦しむ警部補
6歳の息子をひき逃げで亡くし、犯人がいまだ捕まらず苦しむ母親
金持ちだが人間性も性格も歪んだ最低男
自己中で常に不満があり、性根腐り切っている最低男の姉
嫁いだ先が悪かったせいか、少し精神疾患がありそうな最低男の奥方
友達もいなく、学校生活も父親との関係もうまくいかない後継ぎ息子
容姿に恵まれているが、誰とでも寝る尻軽女(最低男の奥方の妹)

まず、最愛の息子がひき逃げにあい、警察がまともに捜査してくれず、おまけに隠蔽したとなれば、あんな行動をとったフランシスの気持ちもわからなくはない
ただ、さすがにあそこまでいくとフランシスこそ、カウンセリングが必要だと思う
最低男とその姉も観ていて胸糞悪かったが、よく考えるとラストのフランシスも相当な胸糞だ
たしかに、法で裁くよりも自らの手で殺してやりたいという気持ちもわからなくはないが、執念が凄すぎて観ていて逆に怖いくらいだった

本作は本格的なミステリーを期待して見ない方がよいかと思います
わりと早々と犯人はわかってしまうし、その犯人の証拠や動機を見つけるまでのストーリーなので、さほどスリルやドキドキ感はないです
それよりも、心の闇や苦しみを抱えている人達の葛藤や人間の持つ本性、悍ましさ、脆さ等、人間の醜い部分が主に描かれていると思います

まぁ、内容が内容だけに手放しで全ての人におすすめはできませんが、わりと硬派な作り出し、自分はまたビリー・ハウルを見れてよかったです
彼の出演作品、日本でもたくさん観れるようになるといいな
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