Parry

1899のParryのレビュー・感想・評価

1899(2022年製作のドラマ)
4.0
“脳は海よりも広い 空よりも広い”
“私を地下に閉じ込めても無駄 私の脳は壁を破って外に飛んでいけるから”

「DARK」のクリエイターの最新スリラードラマ
物語はヨーロッパ各地から乗客を乗せた移民船が太平洋で消えたはずのもう一つの移民船を発見するところから始まる。
イングロリアス・バスターズを超える多言語劇(8ヶ国語で進む)とキレキレな映像に夢中になりビンジした。
特に観客を驚かせるタイミング,編集のテンポが絶妙。

主人公のトラウマを抱えた女医、スペイン人親父、日本人のふりをさせられる香港の少女…階層によって居場所を分けられた乗客たちは,過去を忘れるために船に乗ったのに記憶からは逃げられない。
彼らのトラウマと人間ドラマも作り込まれていた。
ポーランド人の船員オレクと芸者のふりをさせられた香港の少女リン・イーの恋が可愛らしい。

船が脳という監獄のメタファーかな。後半は怒涛の展開で哲学的,小道具の本にもメッセージがありそう。

盗作疑惑が出てきたから勧めにくいけど,久々にメモ取りながらドラマを見たくらいには楽しんだ。不満も含めて見た人と話したい。
Parry

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