whochanmisaki

未成年裁判のwhochanmisakiのネタバレレビュー・内容・結末

未成年裁判(2022年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

8月12日視聴開始、Netflixにて全10話。
1話から釘付けになって見ている。鈴木砂羽さんみたいなキム・ヘスが適役。社会派ドラマ好きにはたまらない面白さ。さっきまで見ていた「シスターズ」がカネをかけた見てくれだけの駄作に感じる。殺された少年の母親が「シスターズ」でキチガイ理事長の秘書室長コ・スイムではないか。倫理感ゼロの悪の手先と息子を殺されて慟哭する母とのギャップに戸惑った。殺人少女役の女優の演技がすごい。最高刑を科した判決にカタルシス。ところでカン部長判事のパワハラや上昇志向がウザい。イ・ソンミンが演じているためにリアルで説得力があって悪役に見えないのがよけいに腹立つ。ウンソク判事を批判してたくせにその手柄を自分のものにするカン部長判事が糞すぎる。

少女ソ・ユリのDV事件を裁くウンソク判事にさらに感動。鬼畜父(先週見ていた「クイーンメーカー」のオ・ギョンスク弁護士の夫君と同じ人?!)が罰せられるのは当然として、孫娘よりも鬼畜息子を守ろうとしてきた愚昧な祖母に天罰あれ。育て方を誤ったと自覚してるくせに泣いて自己満足に浸るな。鬼畜屑父親への真っ当な判決にモニターの前で拍手喝采。おまけに傷害罪で現行犯逮捕、ザマア。

回復センター事件はわたしには見どころが無くて響かず。政界進出に浮かれるカン部長判事のメデタさ阿呆さよ。

高校試験漏洩事件の回は見応えがあった。カン部長の不正隠蔽を毅然として糾すウンソク判事。証拠が無いと開き直るカン部長、これほどまでに屑キャラだったとは。息子の自白で完全に詰んでやっと不正を認める醜悪さ。

それまでの出来事をきちんと踏まえて次の事件に移る構成がとても見やすい。次は序盤に登場していた更生中の少年クァク・ドソクの無免許運転人身事故。犯人の少年を真っ先に心配するテジュ判事に「重要なのは暴走で罪の無い人が傷ついたことよ」と注意するウンソク判事に強く共鳴。後任のナ・グニ部長判事が実にイヤな女。隠れていた真実が明らかになってきたのに拙速で酷い判決。喜ぶクソガキども(ミジュ以外の)、胸糞。亡くなった被害者の妻君が「責任を取る人はいないのですか?!」と法廷で泣き叫ぶ姿に泣いた。

いよいよさいごの事件、集団性的暴行。(5年前の事件で亡くなった息子のもとに駆けつけようとするシーンの臭い演出に萎えたシラケた、ウンソク判事のキャラが台無し) それにしても胸糞悪い事件。泥酔強姦被害少女カン・ソナ(透明感のあるステキな女優)、クソガキどもに暴行・利用された多くの少女たち。今の法の下でもウンソク判事のようにクソガキどもを正すこともできれば、横着愚劣低脳ナ・グニ部長判事のようにやっつけ仕事で被害者を忘れてクソガキどもを世に放つクズもいる。こんなクズだからこそ部長判事になれる世の中。ところで犯罪集団のリーダーペク・ドヒョンはなぜウンソク判事には性的暴行ではなくいきなり殺そうとしたんだ、キム・ヘスさんに失礼。
そして最終審理。必見。ウンソク判事の命懸けの捜査と彼女が暴いた真相のお蔭でナ・グニ判事も自分の積年の間違ったやり方にやっと気づけた。真っ当な判決を出せたことをウンソク判事に感謝しろ。それまでに世に放った再犯者たちの償いをしろ。泣き寝入りしている被害者たちよ、「グローリー」や「ヴィンチェンツォ」を参考にして自分の人生を取り戻してください。ところであの東山紀之みたいな見た目の優柔不断骨無しマザコン元夫は何のために現れたの。ウンソク判事の足を引っ張るだけでウザかった。

ドラマ世界に没入した3日間、ウンソク判事に感情移入しながら自律心を養うことのできる良質のエンタメでした。シーズン2をぜひ。8月14日視聴完了。
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