Yellowman

ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男のYellowmanのレビュー・感想・評価

4.3
今年で第1作が、公開50周年を迎える大傑作「ゴッドファーザー」個人的にも、後追いながら観た直後は、ストーリーは勿論の事、マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ロバート・デュパルなどの重厚な演技に、心を奪われ、マフィアを家業にしながら、一つの家族としての在り方を描いたこの作品を超える作品とは、未だ出会っておらず、人生のマスターピースである事に間違いない。

その第1作を完成、公開するまでの舞台裏を描いたドラマシリーズ。実際のプロデューサー、アルバート・S・ラディが主役。演じるのは、マイルズ・テーラー。パラマウント映画社に転職したばかりのプロデューサーとしては、まだ駆け出しながら、早速、コッポラからの無理難題な注文や、パラマウント映画社が当時経営難で、とにかく低予算で、仕上げる事が条件に入れられたりと、マイルズ・テーラー演じるラディは、私生活が破綻するほどの激務に追い込まれる。更に問題となってくるのは、「ゴッドファーザー」は、既に原作本が大ヒットしていて、内容を知った当時のイタリア系アメリカ人達からは、イタリア移民のマフィア映画なんて、もっての外と憤慨され、説得の材料を探しているうちに出会ったイタリア系アメリカ人のマフィアと関わりを持つ事に・・・

多少の脚色は、してるだろうが、本当にプロデューサーは、多少図太くないと生きて行けない世界なんだなと観ていて、ヒシヒシと感じる。マイルス・テーラー演じるラディは、どちらかと云うと、孤独で、一匹狼みたいに見えるから、怒涛のように降ってくる無理難題に立ち向かって行く姿が痛々しく感じた。

今作の見所の一つとして、当時関わったスタッフ、キャストを役者が演じているのだが、コッポラや、マーロン・ブランド、アル・パチーノ役のクオリティが素晴らしい。ちゃんと寄せている。ジェームズ・カーン役なんて、そっくりさん?と思う程。
この舞台裏を観て昨夜、本編も観たが、実に味わい深くなった。ゴッドファーザー好きな人には、おすすめしたい。
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