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ターミナル・リストのvenom9のレビュー・感想・評価

ターミナル・リスト(2022年製作のドラマ)
4.2
米国海軍特殊部隊「SEALs」の小隊長ジェームズ・リース(演:クリス・プラット)率いるチームがシリアにおける特殊作戦時(劇中ではTeam7と言ってたような、あとで読んだ小説にも7とありました)に待ち伏せに遭いほぼ壊滅、陰謀の影を感じたリースが真相に迫り自身とチームメンバーを陥れた加害者たちに復讐する話。
罠に嵌められた秘密作成の後しばらくは謎解きサスペンスの様相ですが、リースに訪れる悲惨な出来事、情け容赦なく哀れです。
自他共に認める世界最強の特殊部隊の現場指揮官であり、銃火器の扱いはもちろん近接格闘、ITリテラシ、心理戦、潜水行動や高所へのアプローチなど、穴のない戦闘能力です。ターゲットの住まいにアプローチする途中、集合住宅の外階段を徒歩で上がるだけでなくスルスルッと身軽に柵を超えたり、ちょっと感動しました。クリス・プラットは実は巨漢で188cmもあり絞った状態でも100kg近いでしょうし、相当トレーニングに励み体を作ったと想像します。
原作者のジャック・カー自身、海軍特殊戦コマンド(Naval Special Warfare、「SEALs」の上位組織)に20年も在籍し、SEALでのスナイパーからはじまり、中東各所やフィリピンなどで活躍、小隊の指揮もしていたとかで、細部にわたりリアリティが感じられます。
近年はピーター・クイル/スターロードのイメージが強いクリスですが、本作では陽気な兄ちゃん風味は一切封印し、心を病んだような悲痛な佇まいで暴走機関車と化し、陰謀の加担者を粛清していきます。職業軍人かつ特殊戦や暗殺がミッションな訳ですから、良心の呵責も何もありませんしこれは納得です。超高機能殺人マシーンです。
兵役のある韓国も映像作品における重火器の扱いが上手だと感じますが、米国は次元が違いますね。ハンター/ガンマニアでもあるクリス・プラット、は本作の適任と思われますし、原作でのリースの身体的特徴とも一致します。
(2024年3月 PrimeVideoで鑑賞)
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