わらびもち

HEARTSTOPPER ハートストッパー: シーズン2のわらびもちのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

全てが完璧なドラマでした。
LGBTQ+を無理矢理押し出してる感がなくて、キラキラした青春の場面もありつつ、それに伴う家族や周りとの関係の難しさも同時に描かれていました。

サントラの選曲ももうGen Zにドンピシャでした。けど定番のThe Cureのカバーがあったり、Conan Grayの初期作のcrush cultureもピッタリな場面で流れていて、ちゃんと考えられてるなと思いました。

シーズン1を観た時よりも感情が揺さぶられたし、1ではチャーリーが中心に話が進んでいったのに対して、2ではニックの視点から新たなチャーリーの一面や過去が見えた。
他の登場人物にも言えることやけど、相手との関係を通して互いの知らない自分が引き出されていく感じで、観ている側からしてもキャラクターの新たな一面を知れて、表面的な性格だけではなく一言では言い表せない1人1人に深みを持たせてたのが良かった!

友情の大切さ、自分のセクシャリティに気付くこと、家族との関係など、複雑ながら共感できるテーマでした。

8エピソードの短い中で、チャーリーとニックだけにフォーカスされていなくて、他の登場人物の展開も描かれているのがこの作品のとても良いところだと思った。
登場人物全員憎めなくて大好きなので、キャラクター全員に関してコメントしていきます。

1.チャーリー
くるくるヘアが可愛い!けど確かに細い!
ご飯ちゃんと食べれてる、、?
これが後々に昔のいじめと関わってる分かってくるのが切ない。ニックのカミングアウト計画の陰になっていたかもしれない彼の過去が後半明るみになって、それでもニックの重荷になって欲しくないと思うくらい相手を思う気持ちが大きいんだろうな。
そしてベンが間に入ってきて過去にチャーリーにした事を謝りに来るシーンはとても印象的で、面と向かってあれだけ言えるのはスカッとしたし、これもニックと付き合って自己肯定感が上がって強くなった証なのかなと思いました。自分を利用したくせに謝ったらそれがチャラになるなんて思うなよ!って!

2.ニック
今日こそはカミングアウトする!って言ってやっぱりそんな簡単なことじゃないのが彼を通して分かりました。兄がウザすぎてこういう人本当に居るんやと思ったらゾワゾワしました。
最終的に言えた時とかSNSでも投稿できたときは私も嬉しくなりました。けど本人がgayなのかbiなのか分かってるのかな?というのがまだ疑問として残りました。けどこのドラマの伝えたいメッセージとしては、自分のセクシャリティについて曖昧にしたりまだ分からなくても全然良いということだと思うので、あんまり気にする必要も無いと思いました。

3.タオ
エルが新しい友達と遊び出して自分から去っていくのを恐れて冷たく接していたけど、これはお父さんの死が関係して、エル自身は去るつもりは全くないのにタオが思い込んでしまって反射的に行動してしまったというのが後で説明としてあったのが納得がいきました。
エルへの恋心に気付いて相手を喜ばせようとネットで調べたことに基づいて髪の毛を切ったり服装を変えたりして、結局空回りになってたけど、そのあとやっぱり友人に戻って、また友情から今度はより自然に恋愛に発展して、2人が幸せそうで私も幸せになりました🥹ルーブル美術館のシーンはロマンチックすぎました!

4.エル
彼女の役をしている方も実際トランスジェンダーで、その配役の時点で素晴らしい。
他の同年代と比べて大人な雰囲気で、自分の好きな事ややりたい事に一直線なところも好きです。ファッションも大好き。

5.タラ
部屋にTaylor Swiftのfolkloreのポスターが貼ってたのが好印象でした。笑
恋人のダーシーと上手くいってそうでI love you問題に出くわし、ダーシーの裏面に気付いてしまうけど、それでも彼女への愛は変わらず相手の欠点含めて愛することができる大きな器を持っているところに尊敬しました。

6.ダーシー
ユーロスターに乗ってる時になんで魚見えないの?って質問する所が抜けてて可愛かった!笑
皆んなの前では明るく振る舞って彼女ともラブラブと思いきや、家庭ではお母さんにカミングアウトできていなくて服装にも理解してもらっていない所が可哀想だった。それをタラに知られて嫌われるのを恐れてI love youを返せなかったのも分かって良かった!

7.アイザック
エルとタオも恋人同士になって、友達グループのほとんどがカップルな中、独りで本を読んでる姿がよく見られたアイザックですが、彼も良い感じになってる男の子がいて、、となったけどやっぱりなんか違う、、。
そこで美術展である作品と出会い、アセクシュアルに辿り着く。プロムを抜け出して図書室でその本を見つけて大事に抱える姿は見ていて私もホッとしました。誰もが恋愛してるけど、皆んながそういう訳ではないと知れただけできっとアイザックも安心したはず。

8.イモジン
ニックにcrushして、今回はベンと付き合い始めた彼女だけど、それも上手くいかず、パリ旅行での扱われ方は見てるこっちもイライラするほどでした。
皆んなの前で別れるシーンの時で言った言葉が印象的で、自分にはもっと良い人がふさわしい!って胸を張って言い放ったのがスッキリしました。自分でも私は友達がいないと言ってたのもあって、実際一人ぼっちになってる姿も見たけど、周りの優しい友達に助けられてて安心しました。

9.サハル
The CureのJust like heavenを弾いてたところがカッコよかった!「私バイだけど?」っていうセリフも何故か印象的だった。
他のキャラと比べてあんまり描写がなかったのが寂しかったな。

シーズン3も絶対にお願いします!