えぬ

贅婿[ぜいせい]~ムコ殿は天才策士~のえぬのレビュー・感想・評価

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(現代の人物が時空を超えて、商売する一族に入り婿という設定に惹かれて視聴開始したが、せっかくの設定がうまく活かされてないような。

この設定なら、現代で培った知識や経験を大いかつ効果的に発揮して商売に活かし面白い展開に持っていくのと、入り婿という立場からのロマンスが楽しみなところだけど、どちらもイマイチすぎてつまらない。

現代のノウハウを次々と強力に駆使して商売の世界を極めていくようなエキサイティングな展開を勝手に期待し過ぎたのかも?入り婿という婚家の人質同然の身分としても、主人公が昼間から何もせず・遊んでばかりでプラプラしているダラけたシーンばかりで気が抜けるし、商売で力を発揮する展開も数える程度で、それも大したことない内容だったりでガッカリ。そこに至る伏線や「これでこうして、こうなってああやって…」という流れの描写も乏しくて、裏でいろいろ進めて築き上げる工程が全然楽しめない(というかほぼない)。こんなに面白くできなくて、この設定使う意味ある?って感じすらするので。

ただでさえ主人公男性に魅力が感じられなくて困ってるのに、お嫁さんのキャラも魅力が乏しすぎて、ますます見ごたえがない。妙に大人しいし存在感は薄いし、才覚も人的魅力も女性としての魅力もサッパリ…。物語を引っ張っていくはずの主役二人がこれでは…と思いつつ、それでもロマンスの方で面白ければまだ溜飲が下がるのだけど、こちらもあまりにつまらなくてビックリ。二人のロマンス展開も決まり切ったワンパターンにしかならないにしても、それすらも超小粒であっさりすぎて、ガッカリどころではなかった。韓ドラのディープな展開に慣れてしまうと、中国もののロマンスは薄すぎに感じてしまうのかもしれないが、あまりに物足りなさ過ぎ。せめて微笑ましい…ぐらいの気持ちにはさせてほしかった。またお嫁さんに想いを寄せる商売敵の男性の存在も、これまたうまく活かされてなくてつまらなかった。二番手の男性は雑魚ではなく、魅力的であればあるほど、ロマンス展開が盛り上がると思うんだけどなあ…。

この後は新婚旅行に出て、そこで思わぬトラブルに巻き込まれ…という商売とは関係なさそうな・自分にとって興味持てなさそうな全く別の展開になるというので、ここで視聴終了。ここからがこのドラマの真骨頂ということなのかもしれないが、愛着すら持てない人物たちと興味ゼロなジャンルの組み合わせって、自分的に結構きついので。

日本人として中国人の商売上手は舌を巻くほどで興味深いネタであり、絶対にメチャ面白くなる一大ジャンルにできるはずな題材なので、そこをもっと深掘してロマンスと上手く絡めて内容の濃いものにして欲しかった。

唯一の見どころは前半のハイライトであろう詩会のシーンかな?でもそれももっと感動的に見せられた気がするのだけど。至るところ足りない(どころではない?)ものだらけでいちいち不満を覚えるというのが、全体に通底している気がします。たぶん、この脚本家との相性が悪いのでしょうね。)
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